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2004.04.14

フランスの豪華写本 はじめて一般公開

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  うれしいニュースが飛び込んできた。現存するフランスの写本の中でも、最も美しいといわれているLes Très Riches Heures du Duc de Berry ベリー公のいとも優雅なる時祷書が現在はじめて一般公開されているのだ。きのうテレビのニュースでその様子が放映されていて、どきどきしてしまった。場所はChantillyシャンティイ(パリの北40キロ)にある La Bibliothèque du Musée Condéコンデ美術館の図書館内だ。期間は8月2日まで。RERのDに乗車すればパリから40分で行けるらしい。これは、大変なことだ。

  これをつくらせたのは、フランス国王シャルル5世の弟、ベリー公だった。挿絵を描いたのはランブール三兄弟である。彼らは当時の宮廷画家であったフランドルの画家ジャン・マルエルの親族であり、はじめはブルゴーニュ公フィリップ豪胆公に仕えたが、1411年にベリー公の宮廷に招かれた。ここで装飾写本を手がけるが、残念なことに制作半ばの1416年に相次いで病死した。ベリー公も同じ年に亡くなったので、この時祷書は未完のまま残された。完成したのは1480年代である。

  時祷書は、礼拝のために用いるものである。聖母への祈祷、詩篇、連祷などが書かれていて、巻頭にはたいてい四季暦が載っている。月別に描かれた挿絵は、当時の貴族や庶民の生活を垣間見ることができ、そういう意味でも貴重である。もちろんこのような装飾写本は大変な財産であったから、所有していたのは有力な王侯貴族だけであった。とりわけ ベリー公のいとも優雅なる時祷書の挿絵は素晴らしい。写真は4月のページだ。拡大してゆっくりどうぞ。なお、こちらChristus Rexで他の挿絵を見ることができる。ブルターニュ関連書籍 その2で紹介したフランス・ロマネスク 饗庭孝男著 にも数ページが紹介されている。この本はフランス国内のロマネスク教会について書かれたものだが、いろいろな写本がカラーで載っているので参考にするといいだろう。

Les Tres Riches Heures Du Duc De Berry
Illuminations of Heaven and Earth: The Glories of the Tres Riches Heures Du Duc De Berry 英語版
The Tres Riches Heures of Jean, Duke of Berry 英語版

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  ベリー公のいとも優雅なる時祷書をめぐる一考察

  シャンティイー城・コンデ美術館 訪問

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コメント

うわぁ、これは本当にどきどきものですね。見に行ける人がうらやましいです。行かれましたら、ぜひ感想などお聞かせください。
ここに使われている青色は、ひょっとして世界でいちばん美しい青なんじゃなかろうかと、画集を開くたび思ってます。

投稿: とんがりやま | 2004.04.15 16:21

こんにちは。

画集までお持ちなんですか?あまり意識していなかったのですが、私も<青>に魅せられているのかもしれません。

今すぐ、といいたいのですが、私にとってパリは遠いので、たぶん6月終わりころには行けると思います。週ごとに違うページが見られるそうですので、できれば毎週行きたい・・・

さらに調べていると国内の美術館の多くで同時代の展示会をやってるようで、どきどきの連続です。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.04.15 18:21

豪奢な本ですねぇ。
貴族や王族が「マイ礼拝堂」を構えてたって話は聞いたことあるのですが、祈祷書まで専用とは恐れ入ります。

当時の民衆にはあり難くない領主や王様も、現在に残る文化・芸術を擁護したパトロンとしての役割は評価できますね。

投稿: Leon | 2004.04.18 02:50

今ブルターニュ公のことを調べているのですが、活版印刷がちょうど始まった頃、「時祷書と宗教書を合計12冊持っていた」という記述があります。この詳しい内容はこれから調べるつもりですが、本を持っていること(読めるということ)が、普通ではないことなのです。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.04.18 03:58

すごくきれいな、なんだかブリリアントな色の組み合わせが素晴らしいですね~ 挿絵のいくつかに空を模した、時刻と季節を示す時計?がついてるのになんだか はっとしますね~ こういう知らせ方、にんちのさせ方もあるんだな~って

投稿: yoshi | 2004.04.22 11:25

こんにちは。

これは「黄道十二支宮」または「獣帯」と呼ばれるものです。メソポタミヤの天文学でギリシャで体系化しました。これが、農業暦と組み合わされているのです。

キリスト教が、他の文化を取り入れていたよい例です。誰でも目でみてわかるように教会の入り口などにも彫られていることがあります。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.04.22 18:32

こんにちは。
まぶしいくらいの青ですね。
これにはやはりラピスラズリとか
使われているのでしょうか?

時代を経てもこれだけ
発色の良い青も珍しいです。

保存状態もきっと良好なのでしょうね。

すばらしい作品教えていただき感謝です。

投稿: Tak | 2005.03.14 18:15

Takさん。こんにちは。

CD-ROMを購入しましたが、そこには鉱物、植物を用いたと書いてあるだけですね。ラピスラズリの可能性は高いですが、はっきりとはわかりません。

実物を見に行ったら、その時見学者は私ひとりで、ガラスケースに抱きつくように見ましたよ。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.14 21:50

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