ブルターニュのアーサー王
ヨーロッパではアーサー王伝説は広く浸透しています。あるとき東欧からきた留学生に名前を聞きました。「僕はアルト、フランス語だとアルチュールだよ」と言うではありませんか。アーサーの名前を持った人はたくさんいるのでしょうね。
ブルターニュではアーサーはこの地に暮らしていたと考えられており、いたるところに伝説が残っています。歴史上でもアーサーの名前を持った3人のブルターニュ公がいました。
アルチュール 1世 (1186-1203)
アルチュール 2世 (1305-1312)
アルチュール 3世 (1457-1458)
モン・サン・ミッシェルにも巨人と戦ったアーサー王の話があります。野営地跡や居城だったと伝えられる場所もありますし、アーサー王が眠るアヴァロン島伝説もあちこちにあります。アーサー王はいつか自分たちのもとに帰ってくると信じられているからです。この切手のLa pointe du Raz、ラ岬沖にも彼が眠るアヴァロン島があるといわれているのです。また、ラ岬の先端にほど近いところに「死者たちの湾」があり、11月2日の死者の日には海でおぼれたすべての霊がここに戻ってくるのだそうです。
さらに詳しいことを知りたければ、書籍・雑誌のブルターニュ関連書籍 その1からその3をごらんください。
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コメント
初めまして、弓木といいます。
そうですかー。「アーサー王」ってブリテン島の伝説だと思ってたんだけど、大陸のブルターニュにもあるんですね。まあブルターニュって、ブルトン人の土地だから言われてみればそうかもって思うけど、知りませんでした。
僕はカエサルの『ガリア戦記』が好きで、西欧の先住民てわりと興味があるのだけど、ブルターニュや英国・アイルランドあたりって、ケルトとか先ケルトとかの謎めいた人たちが色々いたみたいで、興味津々です。あのへんは古代文明が何層にも積み重なっているみたい。きっとそれがロマンスや幻想文学の土台になってもいるのでしょうね。
ところでブルターニュ人って、僕の好きなジョゼ・ジョヴァンニの小説とかだと、「無口でたくましい漁師ふう大男」の定型で登場することが多いけれど、今でもそういうものなんでしょうか? それともステロタイプかな…?
投稿: 弓木暁火 | 2004.10.24 03:01
弓木さん。はじめまして。
>古代文明が何層にも積み重なっているみたい。きっとそれがロマンスや幻想文学の土台になってもいるのでしょうね。
私もそう思います。すでにいろいろ記事を書いていますので、さらに詳しいことは、左側のカレンダーの下から「アーサー王」で検索してください。
文中に「ブルトン人」「ブルターニュ人」と表記されていますが、日本で「アイヌ」という名称はあっても「北海道人」とは呼ばないように、ブルターニュに暮らすケルト起源の人たちを「ブルターニュ人」と呼ぶのはどうかと思います。でも専門書にもこう書かれたものがあるのですが・・・
今ではあまり大男は見かけませんね。バーが多いのは事実らしいです。そして、酔っ払って夜中に怒鳴るわけです。
蛇足ですが、『ガリア戦記』をラテン語で読むメルマガがありますよ。http://latein.tnakamura.de/
投稿: 市絛 三紗 | 2004.10.24 04:26
再びどうも、弓木です。
僕の書き方が悪かったようで、誤解をお与えしたようです。僕が「ブルターニュ人」といったのは、もちろん現在のブルターニュ地方の住民のことで、先住民のつもりではありませんでした。ジョヴァンニがしばしば好意的に描く「寡黙な大男」というのも、その意味においてです。
いっぽう「ブルトン人」は、辞書的に言えばブルターニュ人と同義ですが、語源的には「ブリテン人」とイコールということで、「英国と関係が深いのだなあ」というニュアンス込みで使いました。意味が通じてなくてすいません。
ケルト人の他界幻想・崇拝は、彼ら以前にいた先ケルト住民への畏怖から生まれたといわれています。そしてそのケルト人の幻想神話を、さらに後着のゲルマン・ノルマン系などが吸収して、なおかつキリスト教が乗っかったところで、アーサー王伝説が形成された…たぶんこんな感じですよね?
だから僕はアーサー王伝説を、「ケルトのもの」と決め込んでいるわけではないし、「先住民」と言ったのもさまざまな先行民族を想定していたので、特に「ケルト人」に限定して言ったのではありませんでした。前の記事がアバウト過ぎて、誤解を生んだようなので、以上を補足しておきます。
くどい蛇足になって、すいません。
投稿: 弓木暁火 | 2004.10.26 02:13
こんばんは。
私の中では、現在ブルターニュに住んでいるのは、「ブルトン人」と「フランス人」だけで、「ブルターニュ人」はいないと思っています。ここに住んでいる人たちがそう言っていますから。
「ブルターニュ人」という言葉は使いたくないんですよね。日本語でもできるだけこちらのニュアンスを伝えたいのです。変なこだわりなんでしょうが・・・
ケルトについてはまだ専門書は紹介していないのですが、下記をまだ目をとおしていないならぜひどうぞ。
ケルト歴史地図 ジョン・ヘイウッド
投稿: 市絛 三紗 | 2004.10.26 03:20