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2004.10.16

パラリンピックのメダリスト

  レンヌの情報誌le Rennaisでうれしいニュースを見つけた。アテネのパラリンピックに卓球で出場したThu Kamkasomphouさんが個人と団体で2つの銅メダルを獲得したというニュースだ。

  私がレンヌに来て最初のころよく通っていた中華料理の店があった。週に2回くらいは行っていたと思う。100グラム単位で購入して持ち帰りもできるし、その場でも食べることもできた。とても親切な夫婦が経営していて、安くて味もおいしい、私にとってはありがたい店だった。ラオス出身でもう長いことレンヌに住んでいるということだったが、独特のなまりがあって聞き取るのはむずかしかった。

  ある日、奥さんから「娘は卓球をやっていて、日本に仲のいい友達がいるんだけど、手紙を日本語に訳してくれない?」とたのまれた。それからしばらくすると、「シドニーオリンピックに行くのよ」と言うのだが、もうオリンピックは終わったはずで、いったいどうなっているのか話がよくわからなかった。次に行くと「娘は金メダルを取ったから、シラク大統領と会うことになったのよ」と言う。何度も説明してもらってやっとパラリンピックで個人の金メダル、団体で銅メダルをとったのだとわかった。

  それからシラク大統領と並んだ娘さんの大きな写真が何枚も額にいれられ店の中に飾られた。一度だけ、本人が店にきていたので話をした。とても穏やかな表情だったことが印象に残っている。がっしりした体格なのだが、少し足をひきずっているようだった。数ヶ月ぶりに店に行くと、そこはロシア料理店に様変わりしていた。知り合いの中国人に問い合わせたが、どうしているのかその後の消息はわからなかった。1年くらいたって、偶然町で奥さんに出会った。「もう長いこと働いたから思い切って店をやめた」ということだったが、元気そうで安心した。

  今日インターネットでHPを見てはじめて詳しい経歴を知った。ジュニアで国内8位に位置していた彼女は18歳で病魔にむしばまれ、一度は卓球をあきらめかけた。厳しいリハビリの末、シドニーでの金メダル。計り知れない苦労があったはずだ。そしてさらに4年がたち、再び獲得した2個のメダル。

  心からおめでとうと言いたい。そして、昨日に続きまた自分のことをかえりみることになった。私も負けないようがんばろう!

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