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2004.11.05

聖人の日と死者の日 その2

  聖人の日と死者の日でのべたように万霊節はキリスト教と融合したのだが、聖人の日と死者の日を区別するべきだと考える聖職者もいた。11世紀にクリュニーのオディロンは11月2日を死者の霊が罪を浄化した後煉獄から天国へ導かれるように祈る日にするよう呼びかけた。アルプスより北ではJour desTrépassésが取り入れられたのだが、これがローマでも行われるようになるのは13世紀のことである。

  フランスで販売されているカレンダーには2日のところにDefunts(死者の日)と書かれているのだが、一般人はほとんど注意をはらってはいない。だがブルターニュには死者の日にまつわる言い伝えが残っていることはブルターニュのアーサー王に書いたとおりである。一方隣国イタリアではそうではないようだ。「在仏熊猫日記」によると11月2日はイタリアでは死者、祖先に思いを馳せて敬う日として定着しているそうだ。

     おまけ

     「菊の花は1789年にPierre-Louis Blanquartが日本から持ち帰った」という記述を現代フランス情報辞典で見つけたがいったいどんな人なのかはわからない。でもインターネットで検索したら同名の人物の家族の系図がでてきた。これによると1788年生まれなので別人だと思う。上記の本には「11月1日と2日で2,500万鉢の菊が売れ、年間の96%を売り上げてしまう」と書かれている。フランス人は菊がはるばる海を越えて日本からやってきたことなど全く意識していないのだが、菊は死者のための花として定着しているわけで、なんだか不思議な気がする。


     参考文献 

   現代フランス情報辞典 草場 安子著 大修館書店 1998 


  

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コメント

三紗さん、こんにちは。
>フランスで販売されているカレンダーには2日のところに
>Defunts(死者の日)と書かれているのだが、
うちのカレンダーには何も書いてありませんでした。
カレンダーによっても違うと言うことは、
それだけ知られていないって言うことなんでしょうね。

投稿: ひで | 2004.11.05 19:27

ひでさん。こんにちは。

銀行でもらったもの、それから町でくばっていたものと、私の持っている2冊の手帳にはのっています。

でも中世文献学の先生に聞いても、「死者の日はケルトだから」と不思議な返事で、「クリュニーのオディロンが決めたんだからキリスト教のことです」とつっこむと、「君のほうがよく知ってるね。僕はそれについては全く知らないから、答えられない」との返事でした。あの博学の先生が知らないのなら、ほとんどの人が知らないと思います。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.05 19:51

三紗さん、こんばんは。
気になったので、菊がヨーロッパに渡った経緯を調べてみました。
でも、あまり大した事は見つけられなかったのですが、
カナダやイタリアのサイトでちょっとだけ記述がありました。
それによると、植民地時代の1700頃、長崎出島のオランダ商船が
日本から持ち帰ったのが最初。
その後、1789年にマルセイユの商人がマカオ経由で中国から
持ち帰ってヨーロッパに広まったようです。
1789年と言うのが気になりますよね。革命の前ですかね、
それとも後ですかねぇ。

投稿: ひで | 2004.11.08 06:27

ひでさん。

ありがとうございます。ほんと革命の前にしても後にしても国じゅうが混乱していたから、花のことなんて考えられなかったはずですが・・・

ブルターニュの葉書にはいつも載っているアジサイの花も日本から来たそうです。こっちはシーボルトだと言われていますが、これも未確認です。

でもフランスでは街路樹に山吹、ボケなどが植えられていてとっても変だし、夏に訪ねたブルターニュの樹木研究家は高野マキまで輸入してますからね。

まあ、反対に考えたら日本にオランダのチューリップが植わってるというのは、もう当たり前の風景。きれいなものはみんなで鑑賞したら楽しいからそれでいいのかな。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.08 06:48

もう少し俗っぽい話題で申し訳ないのですが、ハロウィーンについて書きましたのでトラックバックさせていただきました。

投稿: ふらんす | 2004.11.08 21:25

ふらんすさん。こんにちは。

トラックバックにマナーがあるのはご存知ですか。トラックバックとは誰かが書いた記事を読んで、どういう内容なのかをはっきり明記したうえで、自分の意見を書き加えるという機能です。

ふらんすさんは私の記事を読まれる前にご自分の記事を書かれていますので、ちょっと意味をとりちがえてらっしゃるように思います。下の説明を参考にされてはどうでしょう。
http://kotonoha.main.jp/weblog/000255_trackback.html
http://kotonoha.main.jp/2003/12/09trackback.html

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.09 01:38

こんばんは。ちょっと気になったので一言。

「マナー」という言葉にはどうも違和感があります。

そもそも、過去記事からのトラックバックは想定されていますし、また、トラックバックはまだ新しい技術で未熟すからマナーなどという確たるものはまだ存在してはいけないと考えます。

たとえば、トラックバックを送ったら自動的に自分のサイトにもリンクが張られるような仕様になっていれば、こういう問題は防げたわけですから、ユーザ側ではなく、システム開発者側の問題であるとも言えるわけで。

二つ目の上記リンク先にも「マナー」という言葉に対する記述がありますので、是非ご再読を。

どちらにしても、ふらんすさんのサイトも三紗さんのサイトも素晴らしいサイトですから、一読者としては、お互いにリンクが張られて楽に行き来できるようになると嬉しいです。

投稿: facet | 2004.11.10 03:51

facetさん こんばんは。

そうですね。「マナー」という言い方は適切でなかったですね。

ふらんすさんのように、いつもコメントいただいている方からトラックバックいただけるのは、うれしいのですが、先日から、いろんな広告のサイトをトラックバックされ、ちょっと反応過剰になっていました。

facetさんのように言ってくれる人がいてよかったです。でも過去記事からのトラックバックしてもいいということは知らなかったので、勉強になりました。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.10 04:04

おはようございます。早速拝読させていただきました。カトリックの習慣は土着の自然信仰に関連付けしたものが多いと聞いています。万聖節もそうなんですね。
私はカトリック育ちなのでカトリックの習慣で満足してしまい,どうもカトリック以前の習慣まで手を伸ばさない未熟者です。

勉強になりました。ではまた。

投稿: suwacommechat | 2004.11.10 14:02

トラックバックで混乱させてしまい申し訳ありませんでした。
私の記事に追記してこちらのブログにリンクを張っておきました。最初からそうすれば良かったのですが。すみません。
読者が記事の新旧に関わらずあるテーマに関係のあるエントリーをたくさん読めた方がいいのではないかという気持ちでトラックバックをさせていただいた次第です。

投稿: ふらんす | 2004.11.10 19:40

suwacommechatさん。こんばんは。

まだ南仏、行ったことがないんです。いつもあこがれています。いつか、南仏に行くときのために、おじゃまして、予習させてもらいますね。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.11 04:20

ふらんすさん。こんばんは。

こちらこそ失礼しました。ほとんど関連がないようなサイトをトラックバックされることが最近いろいろあったので、トラックバックはサイドバーにはってないのです。

facetさんのいうように自動的に自分のサイトにもリンクが張られるような仕様になれば、手間がかからなくていいですね。

投稿: 市絛 三紗 | 2004.11.11 04:30

「フランス人は菊がはるばる海を越えて日本からやってきたことなど全く意識していないのだが、、、、、、」とありますが、フランスのテレビか日本のテレビか
忘れましたが、ブルターニュ産の「牡蠣」の一部も1960年代かなんかに、全滅して、日本のブルターニュ「三陸」宮城県産の牡蠣がフランスにもたらされたと報道番組で見ました。そういえば、広島の大振りの牡蠣と三陸の小振りな牡蠣。フランスのブルターニュのダース単位で食する牡蠣は三陸産にとても似てますよね。

投稿: yokonov | 2005.08.08 22:26

ちょうど数日前に「財団法人かき研究所」の関係者の方からメールをいただいたところです。いろんな人が読んでくれているのだと感謝しています。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.08.10 03:58

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