ケルトについて考える

このところ、頭から離れないのがケルトという言葉。ケルトを追いかけて地球の裏側までやってきたのに、古代ブリタニアにケルト系の人たちは来なかったという説がだんだん優勢になってきているというのだ。そのことは耳にはしていたが、フランスではケルトを扱う新しい雑誌もでているし(新雑誌Univers CELTES創刊参照)、レンヌにあるレンヌ第二大学のブレイス語学部ではケルトの歴史という講義もこれまでどおり続いている。歴史学部でもブレイス語の歴史という講義で中世におけるケルト系の各言語の比較をやっていた。ここでも従来のケルトの概念を継承して説明されている。だから、あまり気にしていなかったのである。
最近東京でケルティックジュエリーやアイルランド、スコットランド製品を扱っているボウディッカという素敵なお店があることを知った。もうすぐブルターニュの製品も入荷するそうだ。このサイトの中のケルティックデザイン史概説というエッセイには英国の美術館やテレビ番組からケルトという言葉が消えたと書かれている。メールでお話させてもらったが、やはりブルターニュと温度差があるようだ。
もう一度ケルトを見直す時期がきたのかもしれない。これは私がこれまで学んできたこと、考えてきたこと、すべてに深く関わっている問題である。これから専門家の意見を聞き、疑問をひとつずつ検証してみたい。そして、その経過を右サイド(下のトラックバック・ピープル ケルト)にまとめて記していこうと思う。そうでないと、ブルターニュを語ることはできないからだ。
< 追加情報 >
英国での「ケルト」観」が変化していることをいちはやく紹介してくれているのが下の書籍。ケルトに興味をいだいているなら読んでほしい。
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コメント
>英国の美術館やテレビ番組からケルトという言葉が消えた
これはようするに特にケルティック・フリンジにおける「ケルト」という統一的な共同体の概念が否定されている、という事を指しているようにも思うのですが…。
投稿: dzlfox | 2005.03.04 11:30
dzlfoxさん。こんにちは。
昨日、「ケルトの歴史」という講義をしている先生と「ケルト」の定義について話しあいました。その内容はおって記事にします。
投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.04 15:40
ケルト概念再考問題について原聖氏の文がネットで読めます。
投稿: duis | 2005.03.06 15:17
duisさん。コメントありがとうございました。
日本での学会の様子、興味深いですね。原さんのお書きになっているのは概略ですから、最後の部分の論議の内容が一番知りたいところです。
投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.06 15:53
市絛 さん こんにちわ! Yahoo!ブログで「南フランスに暮らす」のブログを書いているものです。1989年の夏に、大学の卒論(12世紀中世ロマネスク教会に見る、ケルト人の他界)の現地フィールド調査のために、3ヶ月フランスの田舎の教会ばかり訪ねました。遊びに来て下さいね。
http://blogs.yahoo.co.jp/yokonov
投稿: yokonov | 2005.08.08 15:56
ヨーロッパ人の「故郷」、ガリアを中心とするフランスやドイツ、
スペインまで広がる広い地域で生活していたとされる、Gaulois, ケルト人
ですが、彼らとは異なる部族のゲルマン民族だとか、ローマ人とは別の
ヨーロッパの古層、原始・古代ヨーロッパの飾り気のない、土着の民の
伝承や中世教会に残る彫刻の中の表現、人間と動物、植物の関係など、
11世紀〜12世紀のロマネスク建築の「石碑」にたくさん残されて
ますね。 (続きは 以下)
http://blogs.yahoo.co.jp/yokonov/MYBLOG/yblog.html?fid=679539&m=lc
投稿: yokonov | 2005.08.08 17:02
yokonovさん。はじめまして。
>12世紀中世ロマネスク教会に見る、ケルト人の他界
ぜひ読んでみたいです。
よろしければ、メールで連絡してください。お待ちしています。
投稿: 市絛 三紗 | 2005.08.08 21:19