地震の恐怖
先週フランスのテレビ局が高知県のドキュメンタリー番組を放送していた。海洋深層水の特集だった。研究所の内部や、工場で深層水をペットボトルにつめる様子、そして販売方法などが詳しく紹介されていた。深層水そのものの販売だけでなく、それを応用した魚の養殖、ナスやトマトといった野菜の栽培なども多角的にとらえた、20-30分くらいの中身の濃い内容だった。
その番組の冒頭に映し出されたのが海岸線を覆う高い防波堤と白い波しぶきだった。いったい何が言いたいのかと考えながら見ているとセピア色の写真がでてきた。それは1946年(昭和21年)に起きた南海地震時(マグニチュード8.0)の大きな被害を伝えるものだった。津波の被害を受けた教訓がその城砦のような防波堤を築かせたのだと説明していた。
高知県でその地震を体験した人はもう年老いている。県内ではそれ以降大地震は起きていない。だが、いつ、どこで自然災害が起きるのか、予測することは非常に困難だ。インドネシアが再び巨大地震に見舞われた。昨日真夜中のニュースでそれを知った。映像が届いていないので昨年末の津波が村を飲み込むところをまた見てしまった。マグニチュード8.7。聞いただけでも背筋が寒くなる。もうみんな寝ていたはずだ。きっと何も持たずに闇の中を避難したのだろうと思うと涙がこぼれた。
関連情報
France3 Thalassa, le reportage (le 25 mars 2005) Deep Water - Eaux profondes タラサという番組は世界中の海を紹介するもの。先週金曜の高知県に関する放送は「深海」というタイトルだった。
VIDÉO 25日の番組紹介ビデオ。最後のほうにでてくる。
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