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2005.03.08

レンヌ美術館のジョルジュ・ド・ラ・トゥール

de_la_tour  国立西洋美術館ジョルジュ・ド・ラ・トゥール 光と闇の世界という展示会(2005年3月8日~5月29日)がはじまった。オープニングにはジャン・ピエール・キュザンさんと(元ルーヴル美術館絵画部長)と日本のジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥール研究家、田中英道さんの(東北大学教授)講演会が行われたそうだ。

  フランス人画家 Georges De LA TOUR ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥール(1593~1652)は独特の画風で知られている。展示会のタイトルが示すように、淡いろうそくの光に照らし出される生き生きとした人物描写に特徴がある。私がはじめて彼の作品を目にしたのはルーブル美術館のSaint Joseph charpentier 大工聖ヨセフだった。大きなポスターを購入し何年も部屋に貼っていたので、その構図ははっきりと思い起こすことができる。

  フランスでも人気がある画家なのだが、残されている作品が少ないことも一因して20世紀に至るまでその存在すら忘れ去られていた。彼の経歴やその作品については時空を超えてというBlogのラ・トゥールの小部屋に詳しく解説があるので、そちらをご覧いただきたい。

  さてレンヌ美術館にもLe Nouveau-né聖誕図というタイトルの作品がある。Musée des Beaux-Arts de Rennesで美術館のコレクションを見ることができる。左上にある女性の横顔をクリックすると、16~18世紀の作品が見られるが、Le Nouveau-néも解説がある。この作品を見るためにレンヌまで来る人が案外多い。時空を超えてを書かれている桑原さんも来られたそうだ。

    Le Nouveau-néでひざのうえに抱かれている赤ん坊は布でしっかり巻かれている。これは中世からの習慣で、こうするのが身体のためになると信じられていたのである。だから家柄が良いほどぐるぐる巻きにされていたので、反対に発育がさまたげられ足をひきずることもあったようである。

  日本で彼の作品がこれだけたくさん見られるチャンスはもうないかもしれないので、ぜひとも国立西洋美術館に足を運んでほしい。

  参考文献

4422211811.09.MZZZZZZZジョルジュ・ド・ラ・トゥール 再発見された神秘の画家 ジャン=ピエール・キュザン、ディミトリ・サルモン 著 「知の再発見」双書  創元社 2005
Georges De LA Tour Jacques Thuillier, Fabia Claris, Flammarion 2003
ルーヴル美術館の歴史 ジュヌヴィエーヴ ブレスク 著 「知の再発見」双書 創元社 2004
夜の画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール ピエール・ローザンベール、 ブルーノ・フェルテ 著 二玄社 2005
また「「芸術新潮 」03月号 、「美術の窓」、などの雑誌も特集を組んでいる


  

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コメント

ご丁寧なコメントいただき、恐縮です。
スタートして1ヶ月に満たないよぼよぼブロガーなのでマナーなど失礼ありましたらお許しください。ブログの使い方を自習しながら試行錯誤しております。
上野のラ・トゥール展、初日にしては行列もなく一寸拍子抜けでした。オランジュリーやグランパレでは延々長蛇の列でした。キュザン氏も言っておられましたが、フランスではもはや国民的画家なのですね。
楽しいブログ、時々うかがわせていただきます。

投稿: 桑原靖夫 | 2005.03.09 00:51

こんばんは。

レンヌでは図書館に読売新聞があるのですが、今年の元旦に見開きですごく大きな記事になっていましたよ。

行列もないというのは、ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥールがまだ知られていないということなのでしょうか。桑原さんのお書きになっていた作品の寓意性はとてもおもしろいですね。

中世の装飾写本におけるgeste(身振り)の意味というのを現在学んでいるのですが、これは教えてもらわないと日本人の感覚ではさっぱりわからないです。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.09 01:29

行ってきました、モンサンミッセル。
大雪のために渋滞して大変だったけど、RENEの街を遠めにをみて ああ、みささんがここに住んでるのね、、と思いました。。
モンサンミッセルでは天気に恵まれました。
オムレツ、、時間が無くて食べませんでした。というか、ガイドさんもとてもまずいと言ってたので、、話のねたに、、と思ったのだが、両親とはぐれてしまったので味見程度のものを一人で食べる勇気も無く、やめました。

投稿: aoi | 2005.03.09 15:10

Aoiさん。こんにちは。

モン・サン・ミッシェル、晴れてよかったですね。一番上の塔の部分はガウディ風なんですが、普通のツアーではそこまで上れませんからね。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.09 17:21

はじめまして。

私も幸運にも初日に観にいく事できました。
講演は聴けませんでしたが。。。

東京でこれだけのラ・トゥールの作品が
観られるなんて考えてもいませんでした。

起こりえないことが起こってしまうものですね。

TBさせていただきました。

投稿: Tak | 2005.03.11 21:45

Takさん。はじめまして。

時空を超えてで、お名前は知っていました。青色といえば、一番有名なのはベリー公の写本でしょうか。このブログにも関連記事がいくつかあるので、よかったら読んでください。こちらからもTBさせていただきます。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.12 01:35

初めまして。ラ・トゥールの検索にてこちらにご縁がありました。
まさか日本でラ・トゥールの作品がこれほど近くで見る事が出来るとは
夢のような話しです。
まったくの偶然で東京に立ち寄り、広告を見たときはその目を疑いました。
もう二度と見れないかもしれない貴重な機会です。
もう一度時間が許すなら訪れたいと思いました。

投稿: papabon | 2005.03.22 22:29

papabonさん。はじめまして。

ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥールが描く光というのは、精密に計算されたもので、自然界には存在しないものです。ありえない光を、彼の技術でそれらしく見せているだけ。

ラ・トゥール・コードが絵の中に隠れているわけです。タイムマシンに乗って、本人にあってみたいですね。

投稿: 市絛 三紗 | 2005.03.22 23:44

はじめまして。こんにちは。
来月フランス旅行を予定しているchachaと申します。

滞在中は、Le Nouveau-néを見るために
レンヌ美術館に出かけたい・・・と
早々とTGVの予約までしてしまったのですが

美術館のサイトを見たら1階が閉鎖されていると
読み取れる記述があることに気付き
http://www.mbar.org/index.php#

目的の絵が見られないのではないか・・・と心配になってきました。
フランス政府のサイトによりますと
同じ建物内にブルターニュ博物館もあるようで・・・
http://jp.franceguide.com/home.html?NodeID=245
どちらが閉鎖中なのか調べているときに
こちらのblogに辿り着きました。

美術館にはメールで問合せたのですが返信がなく・・・
もし、レンヌ美術館のフロア構成などをご存知でしたら
教えていただけないでしょうか?
厚かましいお願いで申し訳ありません。
よろしくお願いします。

投稿: chacha | 2008.04.21 14:25

こんにちは

まずLe Musée de Bretagne「ブルターニュ博物館」は新しい建物に移転しました。http://www.musee-bretagne.fr/

Musée des beaux-artsの一部作品が見られないかどうかはもう一度連絡するか観光案内所に問い合わせてください。http://www.tourisme-rennes.com/

ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥールはNantes ナントにもありますよ。Musée des Beaux-arts
de Nantes

投稿: 市絛 三紗 | 2008.04.22 12:32

三紗さん、こんにちは。chachaです。
早々にご丁寧なお返事ありがとうございます。嬉しいです。
教えていただいたように観光案内所に問合せてみました。

ジョルジュ・ドゥ・ラ・トゥールはナントにもあるんですね。
レンヌからそのままパリに戻るのではなく、
ナント経由にすれば良かったです。
余裕があったらパリから日帰りで出かけてみます。
色々と教えていただいてありがとうございました!

投稿: chacha | 2008.04.22 14:41

chachaさん

どのくらいフランスに滞在されるのかわかりませんがナントも見所がたくさんありますので、ラ・トゥールを見るだけではもったいないです。

下に ラ・トゥールの全作品の所蔵場所が書かれています。

http://blog.goo.ne.jp/old-dreamer/e/
6c3e83ac7c90878196b82c074d4af0d6

投稿: 市絛 三紗 | 2008.04.22 16:25

三紗さん、こんにちは。chachaです。
レンヌの観光協会からメールの返事が来ました。
現在、ラトゥールをはじめとするメインコレクションを
見ることが出来ないことがわかりました(涙)
美術館には入れて、archeological collection と
temporary exhibition (about american arts)は
見れるそうですが・・・。残念です。

今回はパリを拠点とした10日間の短い旅行なのですが、
パリから日帰りで出かけられる範囲なら
足を伸ばすことが出来るので
教えていただいたリストを頼りに
予定を建て直してみたいと思います。

色々とアドバイスいただきありがとうございました。

投稿: chacha | 2008.04.22 23:49

chachaさん

Le Nouveau-néが見られなくて残念でしたが、あらかじめわかってよかったのでは。

前にも書きましたが、突然のストライキ(これから2時間閉館すると言われたこと)や休日変更など、何度も悲しい思いをしたことがあります。

投稿: 市絛 三紗 | 2008.04.23 08:06

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