« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »

2005年7月の記事

2005.07.31

フランスは半世紀ぶりの深刻な水不足

050729secheresse_arrete05
  7月後半のブルターニュは曇りがちで時々雨も降っていた。それでも大地はいつもより乾燥している。まだレンヌは水道の使用制限はないのだが、フランス西部は半世紀ぶりの深刻な水不足に陥りつつある。

  フランスには100の県(国内96、海外4)があるのだが、そのうち60県ですでに何らかの取水制限が行われている。(左上の地図で赤くなっているところ)。この情報は環境庁のホームページにのっている。例えば、Vendéeヴァンデ県(地図の85)では個人のプール使用禁止、車や船の洗車禁止、海水浴場のシャワー禁止、競技場の芝の水やり禁止、さらに農業用水の使用制限もはじまっている。

  これからまだ夏は続く。さらに暑くなっても子供たちにプールで水遊びをすることを禁止しなければならないとしたら悲しいし、海で泳いでもシャワーなしというのも辛い。サッカーやテニスのコートも芝が枯れ、せっかく丹精こめて育てた草花に水をやるのもままならなくなるかもしれない。
 
  これからは雨水の有効利用をさらにすすめてゆく必要があるだろう。ちょうど日本で8月1日から7日まで雨水東京国際会議が開催される。注目してほしい。

  ところでルーマニアでは大変な洪水なのだ。ルーマニアへ行こう!のここに被害の様子が書かれている。地球のバランスが狂っているようだ。これも温暖化の影響があるのだろうか?

            追加情報 2005.08.16

  1)環境庁のホームページのリンクが間違っていたので、訂正した。

    2)7月末時点で60県だった乾燥地域が69県まで増加してきた。乾燥しているフランス南西部では山火事も起きている。アーサー王伝説の残るパンポンの森西部で8月9日山火事がおき、120ヘクタールが焼けた。それでもブルターニュは8月になって涼しく最高気温25度くらいだ。朝夕はセーターがいる。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

海辺の貝

co1
ブルターニュ北部の海岸

カラス貝だろうか?

誰も食べないのか、密集している
co

追加情報

貝はムラサキイガイ

フランスで養殖されているそうだ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

不思議の国のブルターニュ

bon_voyage
  AIR FRANCE エールフランスの機内誌「BON VOYAGE ボンヴォヤージュ」の2005年夏号がプロヴァンスとブルターニュの特集を組んでいます。ブルターニュ特集「不思議の国のブルターニュ」(10ページ)の目次は次のとおりです。

  ・Carnac カルナック 謎の巨大先史遺跡に空想が広がる
  ・Pont-Aven ポン・タヴェン 「ポン・タヴェン派」のゆかりの地を訪ねる
  ・Quimper カンペール ケルト文化継承の地 フィニステールの中心
  ・Saint-Malo サン・マロ
  Rotheneuf ロテヌフ
  ・フランスの美しい道~ブルターニュ編
  「海の道、森の道、伝説の道」 

  主にブルターニュの石造芸術に焦点をあてた特集です。キリスト磔刑像で知られているSaint-Thegonecサン・テゴネックの教会は1998年に火災にあい修復が行われていました。特集では現在修復中と記載されていますが、修理が無事終了し今年6月19日に枢機卿を招いてセレモニーが行われたそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.26

バリアフリーで海外旅行

  自分の足で大地を踏みしめられることは幸せです。フランスではじめにフランス語を教えてもらった先生は車の事故で30年も車椅子生活をしています。でも自分で車を運転して学校まで来ていました。この先生に出会わなければ今フランスにいなかったかもしれません。

  車椅子でも、持病があっても好きなところを旅したいと思いますよね。この先生は長距離を車で移動するのは「疲れるので無理」と言っていました。 ブルターニュにはよい漁港がたくさんあります。それで休みになるとご主人と一緒にヨットで世界中を旅しているのだそうです。

  「ヨットなんて持っていないけれど海外に行ってみたい」そんな願いを叶えてくれる旅行会社があることを知っていますか? それを可能にしてくれる素晴らしい2つの旅行会社を紹介します。

  おそどまさこのWoman's Travel Net
    ベルテンポ・トラベル・アンドコンサンタンツ

    おそどまさこさんは、もう十年間、障害をもつ人たちと旅をしてきました。たくさん本も書いています。
    無敵のバリアフリー旅行術
    障害者の地球旅行案内
    車椅子はパスポート―素晴らしい地球旅行の挑戦者たち
    絵で見る おそどまさこの楽しい海外旅行フランス語会話100場面

  そして日本初のバリアフリー専門の旅行会社をつくったのが高萩徳宗さんです。
    バリアフリーの旅を創る

  私も車椅子を使っている方がブルターニュに来られたときに、数日間ご案内したことがあります。前もって行く場所を下見して階段のない道を探したり、時間に余裕を持たせたり、いろいろ考えておかなければならないことがあります。それから飛行機に乗るとき、自分の車椅子は預けて、航空会社のものを使わないといけないそうです。これもテロ対策の一環なのでしょうか。

  お世話するのは大変ですが、夢を叶えられた方のうれしそうな満面の笑みに接すると「一緒にこの風景が見られてよかった」と心からそう思いました。個人旅行のよさは、自分のペースにあわせることができることです。これまで旅行をためらっていた方、思い切って出かけて下さい。

  

| | コメント (2) | トラックバック (2)

ゴキブリと交流できる超小型ロボット

  子供のころの忘れられない思い出話。ある時、夜中に目がさめてトイレに行った。トイレにはいってスリッパを履き替えたら、何かがスリッパの中でゴソゴソ動いたのだ! 「キャ~~~~~」。

続きを読む "ゴキブリと交流できる超小型ロボット"

| | コメント (5) | トラックバック (0)

ウジ虫で足切断せずにすんだ女性

  とても驚いた話題をお知らせします。米ミシガン州ベイシティのバーバラ・エンサーさん(57)が糖尿病で壊死した右足の組織をウジ虫に食べさせ、本来なら切断しなくてはならない右足を切断せずにすんだというものです。


続きを読む "ウジ虫で足切断せずにすんだ女性"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.24

土曜日はパス・ブルターニュで

pass_bretagne
夏のあいだにブルターニュを旅するなら、PASS BRETAGNE パス・ブルターニュを使いましょう。ブルターニュじゅうどこを移動しても10ユーロです。SNCF 列車の路線(TGVをはぶく)すべて、何回乗り降りしてもいいのです。ただし土曜日だけです。

  駅の窓口で「PASS BRETAGNE、シルブプレ」といえば買えます。前もって買うばあいは、どの日に使うかを指定して購入します。どの列車に乗るのかはSNCF VOYAGEであらかじめ時刻を調べておきましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.23

カタツムリはADSLよりはやい

snail_s
  ADSLよりすごい転送スピードだというカタツムリデータ転送プロトコールの研究。the Annals of Improbable Research7/8月号に論文が載って話題になっている。

  牽引システムを装着されたカタツムリが、一般的なフォーマットでデータ記録されたDVDを車輪にして移動させるという原理らしいが、どうしてカタツムリなのかよくわからない。しかも餌でおびきよせるのが大変らしい。これは実用化できるのかな?

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.07.22

オーレイにかかる石橋

auray
  かつてAurayオーレイの城があった場所から見下ろしているところです。左にある4つのアーチを持つ橋を渡らないと街に入れませんでした。橋が関所のような役割をはたしていたわけです。写真にうつっているロッシュ川のほとりには今ではレストランやクレープリーが軒をつらね、たくさんの観光客で賑わっています。

  ここはモルビアン湾に望む港として、ずっと重要な役割をはたしてきました。中世にはブルターニュ継承戦争の「オーレイの戦い」の舞台にもなったこともありました。それでも高台にある街の中心地には中世の木で出来た家々がまだ相当残っています。

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.21

テロの黒幕は誰?

  推理小説なら読みすすめてゆくと、犯人がわかる。その犯人が予想外の人物であるほど、読者は満足する。でも、ロンドンで起きた同時多発テロの犯人像はいろんな情報がありすぎて、どの報道が信憑性があるのか、さっぱりわからない。

  その混乱ぶりは、田中宇さんが国際ニュース解説の怪しさが増すロンドンテロ事件でくわしく解説してくれている。一番わりきれないのがロンドン、ニューヨークの両方で、テロ訓練日に本当のテロが起きたということである。その訓練にかかわる情報がもれたか、誰かがもらしたとしか考えられない。そうなるともはや誰も信用できない。

  911事件のあとでモロッコを旅したことがある。その時、たまたま隣でご飯を食べていたイギリス人の映画監督と話をした。彼は20年近くモロッコに住んでいて映画制作もしている。NHKに映像提供したこともあるそうだ。モロッコについては「みんな親切だし、一生ここにいようと思っていた」そうである。ところが事件後、見知らぬ人たちから「白人は自分の国へ帰れ」とからまれるようになり、身の危険を感じたことさえあったのだそうだ。

  それと同じように西洋社会に「アラブ」や「イスラム教徒」へのいわれなき差別が広がっているように思えてならない・・・

  

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2005.07.18

パリ剥製事情

dc5634c2.jpg流行通信
2005/05/27発売号 (Vol.505)
デコラティブ・レッスン

  剥製のススメ/剥製空間レポート/パリ剥製事情などちょっと不思議な特集がある流行通信7月号。シャンデリア、剥製など、ファッションの傾向からみたインテリア事情がたくさんのっています。まだ狩りの伝統が残っていますから、剥製を飾っている家も多いのです。

  流行通信のバックナンバーはこちらで内容が確認できます。

  雑誌は本屋でも売り切れていたりして見逃してしまいます。そんなときにとても便利なのがFujisanというサイト。雑誌のバックナンバーを検索するのがとても便利です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.17

教皇ピウス十二世とナチス

ida10-1

  たった今1冊の本を読み終わったばかりだ。
ローマ教皇とナチス 大澤 武男 文春新書 2004

    今年亡くなったヨハネ・パウロ二世(在位1978~2005)は第264代の教皇だったが、この本の主人公は第260代のピウス十二世(在位1939~1958、本名エウジェニオ・パチェリ)である。1876年ローマ生まれ。1899年に若干23歳で司祭になっている。第一次、第二次世界大戦のまっただなかで地上におけるキリストの代理者はどう生きたのか。読み応えがある。

  祖父、父親が俗人の教会法顧問として教皇庁に奉職していた関係もあって、18歳で司祭となることを決め、平均睡眠時間4時間、パン、水、果物中心の粗食を生涯つらぬき高潔な人格であったと伝えられるが、反ナチスの態度を変えなかった前任のピウス十一世をなだめて1933年にヒトラー内閣と政教条約を終結させ、それによって軍隊を持たないヴァティカンを守ろうとしたのだ。

  なぜならヒトラーこそ、共産主義に抗戦しうる唯一の国家元首であると評価したからである。だがナチスは罪なき人々を次々と殺戮してゆく。セルビア人、ユダヤ人、ロマ、そして非健常者の安楽死計画も明るみにでる。1941年にはドイツで抗議の声をあげた3700人の聖職者さえも強制収容所に送られた。それでもピウス十二世は沈黙したままだった。後にユダヤ人虐殺を知ってもナチスを名指しで非難しようとしなかった。

  だがヴァティカン市国の中にもユダヤ人が匿われていた事実もある。ピウス十二世もナチスの虐殺に胸を痛めていたはずだ。それに米英政府も航空撮影を行っていたにもかかわらず、アウシュヴィッツ絶滅収容所を爆撃することはなかった。もしあの時と考えたらきりがないが、ピウス十二世がナチスを容認しなければ、また早期に爆撃が行われていれば、ユダヤ人犠牲者の数は少なくなっていたことだろう。大澤さんは次のように書いている。

  

キリストが説く神の声に耳を貸さず十字架にかけて殺し、その天罰として祖国を失い放浪を続けるわずらわしい民、キリスト教の隣人愛の教えに反する高利貸によって富を築き、社会が困窮しているときにかえって私腹を肥やしている人々・・・・・ヨーロッパのキリスト教社会に潜む、こうした反ユダヤ思想が、ユダヤ人を救うための意思をキリスト教徒から奪ってしまったのである

  2002年にヨハネ・パウロ二世はヴァチカン文書館が所有する第二次大戦中のドイツ関係未公開史料を公開するよう指示したと言うが、すでに公刊されている史料集ではまだ全貌はわからない。それでもユダヤ人の強制輸送に協力した者が世界中にたくさんいるのも事実である。

  今年はアウシュビッツ強制収容所・解放60周年であった。我々にできること、それは過去を真摯に受け止め、新たな紛争を起こさないことだろう。すべての命を慈しむことを一緒に考えよう。


      参考資料

  歴代の教皇を写真いりで紹介しているすごいサイトがある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.16

レンヌ発、夏の格安ツアー

  毎年レンヌ市役所が格安日帰りツアーを実施しています。今年は来週から、8月末まで水曜日ごとに実施されます。海へ行くA la merと城や森を訪ねるAu vertがあります。何といっても料金が安いのが魅力。往復のバス料金7.5ユーロなんです。

  まだ席が開いていれば来週20日はAurayとSuscinio城を訪ねるコースに参加してみようと思います。27日、Josselin城 ,Broceliandeの森を訪ねるもいいですね。

RENNES AU VERT, RENNES A LA MER
MAIRIE DE RENNES  Tél. : 02 99 28 55 55

Rennes vous propose des journées "sorties découvertes" sur la Bretagne, sur la côte ou en Bretagne intérieure. A la mer - 20/07 : Les Sables d'Or (22) / La Turballe (44) - 27/07 : St-Quai Portrieux (22) / La Baulle (44) - 03/08 : Julouville (50) / Carnac (56) - 10/08 : Lancieux (22) / Larmor Plage (56) - 17/08 : St-Malo (35) / La Trinité sur Mer (56) - 24/05 : Dinard (35) / Vannes (56) A la campagne (au vert) - 20/07 : Auray et Suscino (56) - 27/07 : Josselin (56) et Forêt de Brocéliande (35) - 03/08 : Le Mans (72) - 10/08 : Tréguier et ses environs (22) Inscription à partir du 14/07/05

| | コメント (0) | トラックバック (0)

暑いフランス

  今日はあちこち出かけたのだが、とにかく暑い。午後5時の気温が33度、湿度30パーセント。身体じゅうの水分が蒸発してしまいそうだ・・・

  ブルターニュは夏でも比較的涼しいので、我が家にはクーラーもないし、扇風機もない。室内は29度、湿度も54パーセントあり、じわっと汗がでてくるので、うちわをパタパタしてみるのだが焼け石にといったところ。これから夏本番、すでに暑くて夏バテしそうなのにこれ以上耐えられるかどうか・・・ とりあえずシャワーでもあびて身体を冷やすしかないようだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.07.15

ロンドンのテロから1週間

  同時多発テロから1週間がたち、ヨーロッパでは黙祷が捧げられた。現場には花束が山のように積み上げられている。報道によると少なくとも52人が犠牲となったこのテロで、10人くらいのフランス人が行方不明となったままだ。家族は必死になって探しているらしいが、まだ消息がわからない。3人のフランス人女性は現在も入院中である。

  ロンドンーパリ間はユーロスターで3時間(ロンドンとリール、パリおよびブリュッセルを最高300km/hで結ぶ国際高速列車。列車はユーロトンネル(チャネルトンネル)を通って英仏海峡(ドーバー海峡)を横断し、フランスとベルギーの部分は高速路線を使用する。ユーロトンネルが開通した同じ年の1994年11月14日に開業)で結ばれている。パリに住む友人は、ほぼ毎週ロンドン支社に出張していて、ユーロスター走行中にもメールをくれることがある。それほど、フランスとイギリスは近いのである。

  爆発の起きたキングス・クロス駅の入り口にはまだ消息のわからない人々の写真が貼られていて、通行人がそれらの写真を眺めている様子が報道されている。「一瞬一瞬がこんなに長く感じたことはない」と行方不明者の家族は不安を隠せない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.12

「悪魔のフォーク」知っていますか

  2本なのに、3本? アルバース作の「悪魔のフォーク」のような眼の錯覚をうまく利用した図形は見ればみるほど、どうしてなのだかわからない。種村季弘・高柳篤著のviewT5
遊びの百科全書 だまし絵という本をながめていたら、眼が疲れてきた。ほんとうは、眼でいつも知っている形を見分けられないから、脳の中がパニックになっているのだろう。

  このサイトは頭の体操になるかもしれない。錯視と名付けられたページの図解が動いて何だが楽しい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2005.07.10

ヨーロッパの怪奇

  最近Rennesレンヌを、Renne-le-Chateauレンヌ・ル・シャトーと間違って検索してくる人がいる。いちいちレンヌ・ル・シャトーと記述せずに省略してレンヌと書かれているからだろうが、ここは南仏ではなく、ブルターニュ、フランスの北西部にあるということを、再確認してほしい。

  レンヌ・ル・シャトーが注目されているのは、ダビンチ・コードの影響だろう。関心が深まったらヨーロッパ・ホラー紀行ガイドなど読んでみたらどうだろう。作者は荒俣宏さん。ずっと前に読んで最近読み返してみたらとてもおもしろかった。「ヨーロッパの怪奇(グロテスク)の起源」をめぐるというのが趣旨だ。5ヶ所行ったことがある場所があった。ブルターニュのカルナックも載っている。

  そのあと調子にのって、この本にも少し記述のある澁澤龍彦の本を棚から引っ張り出し、黒魔術の手帖毒薬の手帖などに読みふけってしまった。

  フランス政府観光局の地方のみどころ・ブルターニュをリンクしておくのでどうぞ。

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ロンドンの爆破テロについて

  もうすぐ家族でイギリス観光に出かけるという友達の家でロンドンの地図を広げ、ビクトリア・アルバート博物館の話をしていた時だった。友達のお父さんが「ロンドンで大変なことが起きている」と言うではないか。あわてて一緒にテレビを見ると、爆破されたバスの映像が映し出されていた。

  そのときはまだ詳しい情報がはいっておらず、いったいどれほどの被害がでたのかよくわからなかった。だがマドリッドのテロの光景が画面とオーバーラップした。その後、死者は50人以上と伝えられている。

  レンヌからはロンドン行きの飛行機がでているので、日帰りで出張する人も多い。ブルターニュからイギリスへは、船でも簡単に行けるし、これから夏になるとイギリスからたくさんの観光客がブルターニュにやってくる。ロンドンに行ったのはもう3年前になるが、ニュースに出てくる場所のすぐ近くを通ったこともある。高層ビルが立ち並ぶThe City、1週間宿泊したホテルはPadington駅の近くだった。あの赤い2階建てのバスに乗って、ロンドン市内を巡るのは楽しかった・・・

  ちょうど911事件の直後にヒースロー空港に立ち寄ったこともある。イギリスはただの乗り継ぎだったにもかかわらずいったん入国し、自分の荷物を指示してから再度出国しなければならなかった。異常とも思える警戒体制だったことを思い出す。この事件でヨーロッパ各国の警戒レベルは上がっている。だが、本当にテロを防ぐことができるのか? 

  今後列車の荷物置き場が閉鎖され、コインロッカーの使用も禁止されたら、 旅行客にとっては不便で仕方がない。(フランスでは現在、荷物に名前入りのタグをつければ列車内の荷物置き場を利用できるが、コインロッカーは使えない駅が多い。ナント駅では、空港のようなX線装置で検査するのでロッカーを利用できるが小さな駅はそんな装置をそなえていないので使用不可。)それにいつも他人を疑ってなどいられない!ただただ、平和を祈るだけだ。

  

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.05

フランス 美術館・博物館ガイド

moreau-gustave-lapparition-3100399詩と幻想の画家 ギュスターヴ・モロー展」という展示会が7月31日まで兵庫県立美術館で開催されています。パリにあるギュスターヴ・モロー美術館から160点の作品が日本にやってきました。「宝石をちりばめたような絵画」と評される独創的な世界を持つ私の大好きな画家のひとりです。

  今日本に来ている「出現」という作品は新約聖書のサロメと洗礼者ヨハネを描いたもの。ヨハネの生首が空中を漂っていますが、これはサロメが踊っているときに幻覚をみたところを描いたものです。サロメを題材とした作品はほかにも「踊るサロメ」、「牢獄のサロメ」などがあります。

  フランスで暇を見つけては美術館や博物館めぐりをするのが楽しみなのですが、日本のガイドブックに載っておらず、たまたま行った場所で思いがけない出会いをすることもあります。知られていないような美術館を紹介できたらいいと考えて、別のメールマガジンを発行することにしました。興味のあるかたは登録してくださいね。

フランス 美術館・博物館ガイド
フランスにはたくさんの美術館や博物館がありますが、それぞれ忘れがたい魅力に満ち溢れています。フランス在住の筆者が実際に訪れて、息を呑むような美しさに感動した、そんな場所をあなたに紹介します。 登録はこちらから 


| | コメント (3) | トラックバック (0)

2005.07.03

写真でみるレンヌ

re_8  メールマガジン<緊急レポート ゆれるフランス>も創刊から3ヶ月がたちました。ここ数年間にレンヌで起きた事柄を書いていますが、レンヌという場所を訪れたことがない人に状況を理解してもらうのは非常にむずかしいことです。

  そこで、少しでも分かりやすいように<緊急レポート ゆれるフランス>にでてくる場所の写真(Nikon D-70で撮影)をここにまとめてみました。レンヌ中心部の地図に記号をつけて、写真説明をつけました。この地図にでてくるすべての場所をくまなく歩いても1時間もかからないような狭い地域で様々な事件が起きているのです。

 「危険なのですか」と聞かれますが、ひとりで夜歩いても特に怖いと感じたことはありません。乱闘が起きるような時間、午前3-5時には自宅にいるからです。レンヌは学生が多いので、夏休み期間(6月後半から9月まで)は学生たちがいなくなって比較的静かです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.07.01

彫刻のある風景1

sta

  街を散歩していてたまたま見つけた浮き彫りである。大きさは4メートルくらいだろうか。作者はYvonne Jean-Haffen (1895 - 1993)だ。パリ生まれだが、Mathurin Méheutを師と仰ぎブルターニュに移住し、ブルターニュの心を表現することに専心した。

  この作品があるのは、Rue de Thaborタボール通り。地質学に関連する浮き彫りである。ブルターニュの海や巨石など自然の風景も刻まれている。ここには地質学研究所があったらしいが、現在は大学の寮になっている。



| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2005年6月 | トップページ | 2005年8月 »