プランタジネット朝とエニシダのおしえ
プランタジネット朝la dynastie des Plantagenêt(1154-1399年)とはイギリスの王朝名。名前の由来はマメ科の植物エニシダ(planta genesta 日本名は「金雀枝」)です。アンジュー伯Geoffroy Vジェフロワ5世がこの花をこのんで帽子に挿していたことから、王朝の名前になりました。(15世紀に子孫のヨーク公リチャードが用い、その後17世紀の歴史家が使い始めました)。王朝を開いたのは息子のHenri II d'Angleterreヘンリー2世です。
Geoffroy V (né en 1113 - mort le 7 septembre 1151 au Mans), comte d'Anjou et du Maine, et plus tard duc de Normandie, appelé « Geoffroy le Juste » ou « Geoffroy Plantagenet », était le fils de Foulque V, comte d'Anjou et roi de Jérusalem et d'Erembourge du Maine, héritière du Maine. Il devint le fondateur de la dynastie des Plantagenêt des rois anglais.

今日のお話はこのエニシダ、フランス語ではle genêtジュネと呼びます。先日Saint Yves聖イヴのパルドン祭 その1で飾られていた黄色い花です。
この花不思議な性質があると教えてもらいました。写真では知り合いの指に隠れて少しわかりにくいのですが、つぼみを手に取って、花の下の花弁の横をそっとこすります。すると、魔法のように花が開きます。右の写真のようになります。
野に咲く花ですからミツバチが飛んできた時にその身体に花粉をつけて、受粉してもらうしくみなのです。自然というのは何て素敵なのでしょう。この花は太陽のエネルギー、ケルトの太陽神ルーの象徴なのです。勇気とか希望のおとずれを意味します。失意の底にあっても信念をすてないこと、信念を貫くことがエニシダの教えです。
でも友達のドイツ人(農業博士)にこの話をしたら、「虫がいるから気をつけたほうがいい。さわると皮膚にくいこんでうまく取らないと頭が皮膚の中に残ってしまうから」というので、またびっくり。そんな虫のこと、聞いたことがありませんでした。「フランスとドイツと種類が同じかどうかわからないけど・・・」ということです。
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コメント
エニシダ。素敵な意味があるのですね、黄色の花
を見ていると心が明るくなりました。
希望を捨てない。信念を貫く意味を持つこの花が好きになりました。
石造りの町並みにとても生えていました。
我が家では次男が生まれ記念に祖父が黄色のバラを庭に植樹しました。
花が好きです。また素敵なお花紹介してください。
投稿: 香織 | 2006.06.07 10:03
こんにちは
アンジュー伯は「エニシダを飾るなんて田舎者」とからかわていたのですが、この花が好きだったようです。
ブルターニュでは高速道路の横にたくさん植えられていています。
投稿: 市絛 三紗 | 2006.06.07 16:03
この黄色いエニシダ、カタラン語ではジネスタと呼ばれ、カタルニァの花に指定されています。春から夏にかけて、野山にたくさん咲きます。
投稿: gyu | 2006.06.22 00:58
gyuさん。こんばんは。
ジネスタですか。学名のラテン語とほとんど同じですね。
>カタルニァの花に指定されています
愛されているのですね。うれしいです。
投稿: 市絛 三紗 | 2006.06.22 07:06