Claude Monetクロード・モネ回顧展 その1
今年オープンした国立新美術館(東京・六本木)でClaude Monetクロード・モネ(1840-1926)回顧展が始まっている。リンクしようとしたら、公式ページがココログだった!
「大回顧展モネ 印象派の巨匠、その遺産」と題された回顧展では、モネの作品約100点に加えて、モネに影響を受けた画家らの作品も展示されている。これはパリのMusée d'Orsayオルセー美術館との共同企画で実現した。19世紀後半の西欧における「ジャポニスム」に焦点が当てられている。
浮世絵の熱心な収集家だったモネは、「空間の単純化」に取り組むきっかけを日本から与えられたと語っている。Givernyジベルニーにあるモネの家(上の写真)には壁全体に北斎、広重、歌麿などが飾られている。モネはここで晩年をすごし、亡くなってからその村の教会裏に葬むられた。この家も荒れ放題だったのを80年代にはいってから修復したのである。
今でこそ印象派の画家たちの作品はどれも高額で取引されているが、世間に認められるまでは貧乏暮らしだった。特にモネはひどかった。「赤貧洗うがごとしの前借り生活」を送っていたのだ。この表現は鹿島茂さんの「文学は別解で行こう」から拝借したもの。
「実家からの仕送りも遺産もなかった」モネは、子供が生まれたばかりだったので友人のマネや知人に前借をしていたのだ。それにしても「赤貧洗うがごとし」とはなんとも苦しい。回顧展が賑わっている様子を天国のモネは苦笑いしながら眺めているかもしれない。
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