
9月21日の朝、住み慣れたrennes レンヌを歩いていると、何台もの消防車が道をふさぎバス道路が閉鎖されていました。しかも目抜き通り、中央郵便局の前です。一瞬ストライキか訓練かと考えたのですが、道路の反対側の建物から煙が上がっているのが見えました。すでに屋根が燃えてしまってありません。
約束があったので写真だけ撮って立ち去りましたが、その日の夜、日帰りでNantes ナントから帰ってきたときも、まだ放水が続いていました。この事件についてrennes レンヌ在住のOdamaさんが今日書かれていたので以下に転載させてもらうことにします。写真は私が撮ったものです。
もう一週間前のことなのですが、先週木曜の晩から金曜の未明にかけてレンヌの中心も中心で火事が起こりました。建物がおそらく石造りのため外から見るとたいした被害ではなさそうなのですが、3人の若者が死亡し多数の負傷者が出たそうです。
酔っ払った若者×3が放火の容疑でパクられており、リーダー格は既にその道で経歴があるそうです。スクーターに火をつけようとしているところを警察に押さえられたとか。
金曜以降現場付近では毎日多くの人が立ち止まって様子を眺めており、市民が受けたショックは大分大きいようです(正直ちょっと不思議)。昨日は花を持った数百人の人々が行列をなしていました。私はさらにそれを眺める人ごみの中に混じっていました。
保守系のル・フィガロ紙のサイトではレンヌにおける若者の飲酒慣行およびインチキ学生どもに対するなかなか批判的な記事を見ることができます。こんな風に書かれるとレンヌってかなりアル中だらけで危険な街である、という印象を与えそうな気がします。
いや実際に犬を連れて酒かっくらってブラブラしている若者は目に付くし(最初怖かった)、歴史的にもブルターニュはアル中の国だし、「渇きの通り」って呼ばれている場所もあるし時間帯によっては十分いかがわしいのですが、そういう世界と上品でブルジョワな世界が全く同じ地理的空間に存在していて、それらが普段は直接衝突せずにいるのが実態なのです。
市長(社会党)によると「学生が通りで集まっているのは貧困化(レンヌではなかなかホットなテーマ)が原因で、バーに通うお金がないからなんだ」そうで学生を弁護しています。なんか違う気もしますけど。
ここでなんというか釈然としないのは「市の中心部で木曜の晩火災が起きて死者が出た」「木曜の晩は学生達は酒盛りをしている」「死んだ若者達も酒盛りの最中だった」「放火犯も酔っ払っていた」といった一連の事実から、問題が「レンヌにおける飲酒とアル中」といった風に道徳問題として定式化されること。火災一つでなんだか随分多方面に影響を与えているなと妙に感心しています。

新聞記事には早朝4時15分くらいに炎があがり、部屋で騒いでいた3人の若者(2人の女性と1人の男性)が行方不明とあります。ここは市役所からわずか数十メートルの位置です。27人が緊急病院に運ばれましたがその中には3~4歳の子供が3人混じっていました。
放火犯は3人。いずれも19~21歳でした。Odamaさんは記事が誇張しすぎだと感じているようですが、毎晩のように騒ぐ若者たち(午前2~5時)のどなり声に耳栓が手放せなかった私としては、「大げさすぎる」と一言で片付けてしまえないわだかまりがあります。
じっさい、すぐそばで回転木馬が放火されたこともありました。被害にあわれた方々の回復を祈るばかりです。続きにはFigaroの記事を貼り付けておきます。