フランスの古本屋
フランスの図書館はどことも蔵書が少ない。何か調べたいと思っても、特に地方には目的の本がない。検索するとパリの数ヶ所の図書館しか所蔵していないなんてことになる。日本では普通の県立図書館でもびっくりするほどの蔵書がある。調べものだけなら十分だ。

このようにフランスでは資料探しに大変な労力が必要となる。自分の足で定期的に古本屋をチェックするのはもちろん、最近はAmazon frでも購入できるようになった。また古本が強いChapitreにネット上でリクエストを出しておけば、入荷メールで連絡がある。だがこれも数ヶ月から1年以上かかることもあるのでじっと待つしかない。こうして待っていて想像と異なるものが届くこともあるのだが、そればかりは仕方がない。
例えばブルターニュの装飾写本は中身が白黒でがっかり。しばらくしてBécherel べシュレルでこの本の別表紙を見つけた。こちらのほうが20ユーロくらい安かった。またこんな失敗もあった。だが手にはいるだけでもありがたい。一冊は地元の古本屋で安く引き取ってもらった。
さて、ここまでが長い前置き。これからが本題だ。パリのルーブル美術館のすぐ近くにあるla Galcante ラ・ガルカント。« Galerie »と « Brocante »をくっつけてつくった造語だ。1975年にChristian BAILLY クリスチャン・ベリーが創業した。"Musée de la Presse"プレス博物館のだぶっている資料を販売したのである。その規模は徐々に拡大。地下倉庫は迷路のようにどこまでも広がっている。でもどの箱もきれいに整理されていて、一目で何があるのかわかるようになっている。その総数700万件。面積は1200平方メートルあるそうだ。
NHKで放送された世界・時の旅人「ルパンに食われた男」で豊川悦司さんがルパンの資料集めの目的で訪問していた。地下倉庫に案内されたのだが、どこまでも続くかと思えるような長い通路で「新聞紙の奇岩城になっています。ほんとに迷路のようだ」とつぶやいたほどだ。
パリに行くといくつかの古本屋に立ち寄る。写真はセーヌ川のほとりにあるLes Bouquinistes 古本屋だ。ここからSt Michel大通りをくだって本屋をはじごすることが多い。だがla Galcanteはたぶん行ったことがないと思う。なぜって、こんなに整然と箱が並んだ古本屋ははじめて見たからだ。それでもいつか訪ねるために住所をチェックした。ところが、昨年6月30日で閉店したと書かれている。なぜ閉店に至ったのかというと、一番の理由は客が減ったこと。1870年創業のSamaritaine サマリテーヌデパートが2005年6月15日に店舗老朽化のため店じまいしたこともその一因だ。また2006年から新聞の消費税が値上がりしたことも経営を圧迫したのだ。
せっかく訪ねようと思ったのに残念。それからさらに調べてみると、2006年10月03日に再オープンしたことが記されていた。規模は縮小したようだが、ホームページ上では5ユーロの割引券までプレゼントしている。頑張っているなあと感激する。うちにあるフランスの古新聞や雑誌類も誰かの役にたつ日がくればいいのだが。
La Galcante ホームページ こちらで店内の様子を180度覗くことができる。
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