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2008.01.05

ボーヌの最後の審判 その3

Polyptyque

  創設者はNicolas Rolin ニコラ・ロラン、1443年当時ブルゴーニュ公国の宰相だった。頭脳明晰でブルゴーニュ公Philippe le Bon フィリップ・ル・ボンの片腕として巨額の財をなしていたのだが、神への信仰をこの施療院建設という形として示したのである。

  度重なる戦争や伝染病の流行で領土は荒れていた。まるで乞食同様の暮らしをしている住民がほとんどだった。ニコラ・ロランの志をくみ、ブルゴーニュ公は税金の控除ばかりでなく、自己の所有する森から木、公の石切り場から石材を切り出し使用する許可を与えた。

  貧者にただ食料を与え、治療をほどこすだけなら、納屋のような建物でこと足りる。ところがこの建物はその存在そのものが一流の職人達によって生み出されたゴシック様式の芸術品だ。その内部の細工も手がこんでいる。そして、忘れてはならない祭壇画「最後の審判」が礼拝堂の壁にかかげられていた。Rogier van der Weyden ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作と伝えられる傑作だ。(写真をクリックすると大きくなる)。

  今では一般に公開されているのでいつでも見ることができるが、15世紀の病人たちが「最後の審判」を目にできるのは、祝日と死のまぎわにかぎられていた。

  薄暗い特別室に保管されている「最後の審判」の前には人だかりがしていた。私も長年思いえがいていた祭壇画の前についに立つことができた。係員が特別製の特大ルーぺをリモコンで動かして説明をしてくれる。じっと30分くらい見つめていると、団体客がいなくなって私ひとりだけになった。

  その4につづく  その1にもどる

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コメント

こんばんは、今日は、NDVにて、最後の審判について、美術の解説をきいてきました。取り上げられたのが、ブールジュとコンクのタンパン、そして、この「最後の審判」でした!

この祭壇画、まったく恐ろしいものでもなかったのですね...
なるほど、右側には、神の子として再創造された復活した人間が、地から出てくる様子、天国の門の前で、やさしく迎え入れる天使の微笑みなどなど、まじまじ見るといろいろな意味がりますね。左は、みんな背を向けていますねー、地獄でも悪魔が描かれていないのは珍しいそうです。砂漠での苦行者として描かれている洗礼者ヨハネも象徴的かも。あと、虹や焼かれた剣、ゆりの花などなども。

投稿: arnaque | 2008.03.09 21:20

こんにちは

ブールジュとコンクですか。どれもユニークなものばかりですね。どのような解説だったのか興味があります。

スケールからいえば、アルビのCathedrale Ste-Cecileのフレスコ画、最後の審判がすごいです。よくぞ書いたというような迫力があります。それに比べるとこのボーヌの作品は見とれるという感じでした。

投稿: 市絛 三紗 | 2008.03.10 12:24

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