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2008.03.09

Cancale カンカルの生牡蠣

Huitrer

  秋から冬にかけて頻繁にフランスの食卓にのぼる牡蠣。一年中出回ってはいるものの、10月から4月にかけてが最盛期。この牡蠣、フランスではほとんど加熱せず生のまま食べる。レモンを絞ってかける、あるいは赤ワインビネガーにエシャロットを刻んだ特性のドレッシングをかけて、口に流し込むのだ。ミュスカデやボルドーの白といった、すっきりとした辛口の白ワインをあわせると味がひきたつ。たくさんのカキを食べた話はこちら

  さてブルターニュでは数ヶ所で養殖を行っているが今日紹介するのはCancale カンカルという港町。ここには良質の牡蠣を求めて観光客がひっきりなしに押し寄せる。そのため、町のいたるところで牡蠣が売られている。上の写真はレストランで食べるボリューム満点の前菜。左は港のすぐ横にある屋台の様子。たのめばその場で売り子が殻をはずしてくれ、すぐに食べることができる。
Cancale_1

  価格は大きさや種類によって異なるが、1ダース12個で450円くらいから。牡蠣をお腹いっぱい食べ終わった客は貝殻をそこらへんにポイと投げ捨てる。その量があまりに多いものだから、近くの砂浜は貝殻だらけ。ところが、ここで食べている牡蠣のほとんどはもともとフランスにあったものではない。日本からやってきた外来種なのだ。

  もともとフランスにはBelon ブロンというHuîtres plate ヒラガキがあったのだが、乱獲で天然の牡蠣床が少なくなってきた。そこでポルトガルから牡蠣を輸入した。しかし1960年代の終わりから70年代にかけて、病気が蔓延。全滅の危機においやられた。そこで、宮城のHuître creuseマガキを輸入、これがフランスの風土に順応したのだ。したがって現在の牡蠣はマガキがほとんど。ブロンは数が少量なので高価なのだ。


    < 関連エントリー >

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Huitre de Bretagne

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コメント

カンカル/生ガキ/ブロン…よだれですねぇ

投稿: niimi | 2008.03.10 17:39

こんばんは

海の近くに住んでいるので生牡蠣を知り合いにいただきました。赤ワインビネガーにエシャロットと言いたいところですが、リンゴ酢と玉ねぎで代用しています。

投稿: 市絛 三紗 | 2008.03.10 22:40

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