ノーベル文学賞受賞、ル・クレジオ氏のルーツはブルターニュ
2008年のノーベル文学賞を授与されたJean-Marie Gustave Le Clézio ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ氏。「詩的冒険、官能的恍惚の作家であり、現代文明のかなたと深淵にある人間性の探究者だ」というのが受賞理由だ。その経歴を朝日新聞、ノーベル文学賞に仏のル・クレジオさんの記事は次のように報じている。
40年、南仏のニース生まれ。両親ともにフランスからインド洋モーリシャス島に移住した家系で、父はイギリス籍、母はフランス籍。63年、軍隊か病院のような隔離的環境から逃げ出した若者の目に映る世界を詩的に描いた長編「調書」で、フランスの主要な文学賞のひとつルノード賞を受賞、衝撃の文壇デビューを飾った。(中略)フランスとモーリシャスの国籍をもつ。アフリカで少年時代の一時期を過ごし、中米インディオ文化にも傾倒する。06年、39年ぶりに来日。東京のほか北海道や奄美大島などを旅した。
私はル・クレジオ氏の作品を読んだことがないので詳しいことは知らなかったのだが、ブルターニュと係わりがある作家だそうだ。フランスのメディアでもブルトン人だと紹介されている。その理由はLe Clézioという姓だ。これはブレイス語なのだ。その意味はフランス語でles enclosだという。塀などで囲まれた地所を指す。
その祖先はブルターニュの南に位置するモルビアンで暮らしていた。フランス革命が起きたときのことだった。軍隊入隊時に長髪を切るのをこばみ、亡命を余儀なくされたというのだ。そして家族はインドに行こうとしたのだが、モーリシャス島に親類がいたので、定住するにいたった。そのいきさつについて彼自身が次のように話している。LAVEL インタビュー記事日本語版(フランス外務省発行の広報誌 2001年12月号)
その2に続く
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