Sœur Emmanuelle スール・エマニュエル 99歳で昇天
「愛は永遠。死よりも強いのです」と話すこの女性。Sœur Emmanuelle スール(シスター)・エマニュエルさんです。10月20日、99歳で亡くなりました。前日まで普段どおりの生活を送り、夜のうちに旅立たれたそうです。その葬儀は10月22日の午後、パリのノートル・ダム大聖堂で執り行われ、テレビ局、France2が生放送しました。Notre-Dame : l'hommage à Soeur Emmanuelleで20本のビデオを見ることができます。
フランス政府はSœur Emmanuelleにレジオン・ドヌール勲章3等(2002年)、今年1月31日、レジョン・ドヌール勲章2等を授与しました。 そして11月16日、100歳の誕生日に向けて特別番組が企画されサルコジ大統領と会う予定だったので、それを前にインタビューを受けていました。上のFrance2の特集ページから、亡くなるわずか5日前のビデオを見ることができます。
いったいなぜ、ひとりの老女がこれだけ注目されているのでしょうか。それは彼女のあだ名 « petite sœur des pauvres »「貧しきものたちのスール(シスター)」に集約されています。その人生を簡単にまとめてみました。
Sœur Emmanuelle スール・エマニュエル(本名:Madeleine Cinquin マドレーヌ・サンカン)*1908年11月16日、ブリュッセル(ベルギー)生まれ。幸せな幼年時代。
*6歳、海水浴中に父親が溺死。
*23-62歳。シオンの聖母修道会に入信。トルコ、チュニジア、エジプトで文学や哲学を教えつつ、慈善活動をする。
*63-85歳、カイロ郊外のスラムの悲惨さに衝撃をうけそこに住みつく。孤児を収容する施設や学校、無料診療所をつくる。
*72歳、l'association Asmae-association Soeur Emmanuelle(Asmae)を創立。エジプト、スーダン、レバノン、フィリピン、インド、ブルキナファソに活動を広げる。
*85歳でフランスに帰国。ホームレスや発展途上国への支援を続けた。
彼女がエジプトのスラム街にある家畜小屋でひとり暮らし始めたのは63歳のときでした。ゴミや汚物の中に埋もれて暮らすことしかできない無垢な子供たち。彼女は共に生きる道を選び自分の見てきた広い世界のことを語りかけたのです。それは20年以上におよびました。
はじめはたったひとりでした。でも徐々にその活動の輪が広がりはじめました。やがてフランスに帰ったのですが、フランスのような恵まれた国にもホームレスなど見捨てられた人々がいたのです。最後まで弱者の立場で共に闘った女性でした。
こうやって書くのは簡単なことですが、快適な生活に慣れてしまった私にはスラム街に飛び込むことなど到底まねのできないことです。でも彼女はこう言っています。「世の中には不公平なことが満ちていて、変えようとする努力も実を結ばないように思えます。しかし誰かの起こした行動から何かが始まるのです」。一滴のしずくでもやがて波紋が広がる可能性をひめています。
それにしても貧しいはずのゴミの山で彼女はいつも笑っています。子供たちに囲まれて歌ったり泳いだり、活き活きととても楽しそうです。どんな環境でも精一杯自分らしく生きることの大切さを感じます。そして幸せとは何だろうと考えさせられました。
l'association Asmae-association Soeur Emmanuelle 子供たちの教育支援、医療の充実を図るSœur Emmanuelle協会
裸足の老修道女 Sœur Emmanuelle スール・エマニュエル自ら綴った本の日本語訳
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