ブルターニュのお菓子 Far Breton ファー・ブルトン
それは数週間前のことだった。地元の高校で英語を教えているイギリス人女性がブルターニュに住んでいたと聞き、紹介してもらった。会って話しをするまで半信半疑だったのだが、お母さんがイギリス、お父さんがブルターニュ出身で、生まれも育ちもブルターニュだと言う。日本での契約は来年の8月まで。
それを知りうれしくてたまらなかった。暮らしていたのはQuimperlé カンペルレの近くの小さな村だという。その近くには私の好きな小さな教会や礼拝堂がひしめいている。昨晩うちで一緒に食事をしたのだが、彼女がFar Breton ファー・ブルトンを焼いて持ってきてくれた。かみしめると懐かしいブルターニュの味がした。
ブルターニュのお菓子は塩バターをつかったものが多いのだが、Far Breton ファー・ブルトンの材料は卵、牛乳、小麦粉、砂糖、そしてプルーンがはいっている。やさしい味だ。それぞれの家で、作りかたが違うそうだ。レシピを教えてもらったので、自分でも焼いてみようと思う。
こんなに毎日のようにブルターニュのことを書いている私の家から自転車でわずか10分の距離にブルターニュ出身者が住んでいるとは、なんという幸運だろう。彼女も私の家にブルターニュの旗がひるがえり、ありとあらゆるブルターニュのパンフレットや文献が並んでいるのを見て驚いていた。
だんだん遠くなりつつあるブルターニュのことをひと時も忘れてはいけないと、ひき会わせてくれたのだろうか。Far Breton ファー・ブルトンのおかげで、今日は一日中、心が暖かかった。
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コメント
素晴らしい偶然ですね。
嬉しい気持ちが伝わってきます^^
# 個人的にはfarはちょっと苦手なんですけど^^;
投稿: facet | 2008.11.15 08:39
こんにちは
お久しぶりです。彼女は英語、フランス語、そしてドイツ語もしゃべれるのですが、日本ではフランス語をしゃべる機会がないと言っていました。
フランスのお菓子で私が好きなのは焼き目がついたFlan cocoなんですが、Farはちょっと味が似ているでしょ。プルーン入りなので栄養価も高く、さっぱりしています。
写真を撮るのに、キャンペール焼きのお皿にのせてみました。
投稿: 市絛 三紗 | 2008.11.15 14:36