Armor lux アルモー・リュクスのマリンウエア
Armor lux アルモー・リュクスはマリンウエアなど衣料全般年間400万枚を販売する優良企業。1938年ブルターニュのQuimper カンペールで創業。厳選された高品質の原料を使用し、伝統的な手法にしたがって生地編み立て、染色、縫製までを自社で一貫生産している。
マリンウエアとして海の男たちに愛用されているその理由は、何といってもコットンの肌ざわりがよいこと。そしてジャブジャブ洗濯しても縫製がしっかりしているので全く型崩れしないことだ。私もずっと愛用しているが、これを着ているとブルターニュの光景が手にとるように目にうかぶ。
ヨットマンといえばこの写真のようなla marinière、広いボートネックのブルーと白の横縞シャツをよく着ている。あらためてこのシャツについて調べてみた。すると1858年にフランス海軍の水兵たちのユニフォームに指定されたらしい。その理由は海に落ちた時に見つけやすいからというものだった。日本では「バスクシャツ」と呼ばれているようだが、どうせなら「ブレイスシャツ」と名付けてもよいのではないか!
一方Le chandail marin ウールのマリンセーターはブルトン人たちが18世紀ごろから英国に玉ねぎやニンニクを売りに行くときに暖かいから着ていたもの。こちらも後に海軍で使用されるようになった。
Armor lux アルモー・リュクスはフランスのLa poste(郵便局)、SNCF(国鉄)、2つの国際空港のユニホームもてがけているのだがフランスではじめてフェアトレードコットン(マリ、カメルーン、セネガル、ブルキナファソ)を使用し05年から販売開始。初年度10万枚。07年は35万枚を販売した。2007年4月からLa posteのユニフォームにもフェアトレードコットンを一部採用している。
ビジネス経済誌オルタナNo.7で「環境・CSR 世界ベスト77企業」を選出した時もArmor lux アルモー・リュクスを推薦したのだが、フランス各地の音楽フェスティバルへの協賛、ヨット、バレー、サッカー、バスケットなどのスポーツ振興、文化事業に助成金を支給。海を守る団体も支援している。最近は中国などで生産を行う企業が多いなか、地元ブルターニュでしっかりと根をおろしているのが何ともうれしい。
写真はArmor luxからうちに届いた年賀状。とても気にいり、机の上に飾って毎日眺めている。今回は掲載許可をいただいて紹介した。
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Armor lux フランス本社
Armor lux アルモー・リュクス 日本語のホームページ
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