新型インフルエンザでフランス大混乱
5月のゴールデンウイークあけから連日日本でも大変な騒動を巻き起こした新型インフルエンザだが、このところ国内ではほとんど話題にはなっていない。だが今日フランスのニュースでそのGrippe A/H1N1 新型インフルエンザについて大きく報道されていた。
日本で新型インフルエンザによる初の死者がでたというのだが、フランス経由でやっと知った。Premier décès dû à la grippe A(H1N1) au Japon
フランスでは日本よりはやく、7月に14歳の少女が肺の感染による発症が原因で死亡した。これがたまたまブルターニュ地方のBrest ブレストの病院での出来事だった。
Un premier décès lié à la grippe A-H1N1 en France Une jeune fille de 14 ans qui souffrait d’une maladie grave et atteinte du virus de la grippe A-H1N1 est morte à Brest.
そして今日の報道は「新型インフルエンザの流行が懸念されるので、9月からの新学期の登校を1週間遅らせる」というもの。日刊紙Ouest Franceには薬局でもふつう売っていないマスクを着用した写真が掲載され、いやでも目につく記事となっている。
レンヌでも「新型インフルエンザの到来が心配?」Arrivée de la grippe A à Rennes, ça vous inquiète ?とか「20万枚のマスクを用意」A la Ville, 200 000 masques pour les agents などと載っている。
「欧米ではインフルエンザでもマスクは着用しない」と5月に報道されていたので、ご存じの方も増えているだろうが、本当に風邪や花粉症でマスクをかけているフランス人などいないのだ。それなのに人口20万人の都市レンヌでひとり1枚のマスクを準備するというのがいかに普通でないことなのかを考えていただくと、フランスでの注目度の高さをわかってもらえるだろうか。
5月に日本でマスクが売り切れになっていることを知ったブルターニュの友人は「フランスでも新型インフルエンザの報道はあるけれどよその国のことみたいで真剣にはなっていない」と言っていたのにその状況はすっかり逆転してしまっている。「国民は冷静に対応してほしい」と昨日舛添要一厚生労働相は発言しているが、マスコミにしてもフランスの状況は伝えていないのではないか。
フランス在住の方々、新型インフルエンザについてのご意見をお待ちしています。
<追加情報>
フランス政府は新型インフルエンザの流行を想定し、ワクチン9,400万人分(10億ユーロ)をフランス、英国、スイスの製薬会社に発注。ワクチンは今年10月から1来年1月にかけて納入される見込みだという。フランスの人口は6500万人なので思い切った政策だ。
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コメント
うるわしのブルターニュを 読みまして、このブログの記事から 新型インフルエンザで 沖縄で 死者がでてたこを 知りました.
フランスでも マスクがたりない(わたしも 5月 マスクが 品薄で 手に入らなかったのですが)など 混乱が おきている 模様ですね.
心配して居ます.
投稿: 眠り太郎(津田賢治) | 2009.08.17 02:55
こんにちは
欧州は多くの国がかたまっていますから、とても敏感になっているようです。
空気が乾燥する秋から冬にかけてがインフルエンザの蔓延する季節ですので、手洗いやうがいの励行を忘れないように心がけたいです。
投稿: 市絛 三紗 | 2009.08.18 17:21