ムール貝の養殖にまつわる話
ムール貝は高い海水ろ過能力があるということを書いたが、ブルターニュではいつから養殖に取り組むようになったのだろうか。
調べてみると面白い逸話があった。古代ローマでもすでに食べられていたムール貝だが、ブルターニュでの養殖は13世紀に起きた偶然の出来事がきっかけだった。大西洋への交通の要路として知られていたLa Rochelle ラ・ロシェル近くで1235年、アイルランドの漁師が立ち往生していた。小舟が岩に乗り上げて壊れてしまったのだ。
彼は生きのびるため杭の間に漁をする網をしかけて、鳥をとらえようとした。そしてある日杭にムール貝が付着していることに気付いたのだ。これがブルターニュ北部でムール貝の養殖がおこなわれるようになったというのがルーツだという。
18世紀後半になるとこの杭を使った方法が発達してきた。世界遺産モン・サン・ミッシェルのある湾で養殖がはじまったのは1960年ごろ。ムール貝の養殖 はla mytiliculture という名称で呼ばれる。ちなみに牡蠣の養殖はl'ostréicultureである。Baie de Saint-Brieuc サン・ブリユー湾で行われている実際の写真はこちらからどうぞ。
ブルターニュでは北部海岸だけではなく南部の海岸でもムール貝の養殖がおこなわれているが全体のデータが見つからなかったので詳しい数字はわからない。このムール貝、生きたまま日本にも輸入されている!味見したい方は下のリンクからどうぞ。
この美味しさは格別♪。到着したその日に発送 新鮮です♪AOCモンサンミッシェルの活ムール貝1.4Kg(蔵) ご予約受付発送日
| 固定リンク
« Grande Parade au festival interceltique de Lorient パレード | トップページ | Les Cahiers Blancsの新ブログについてお知らせ »
「Bretagne 情報 2」カテゴリの記事
- ファッションデザイナー、パコ・ラバンヌ氏がブルターニュの自宅で逝去。(2023.02.07)
- Tréguier トレギエの映像(2020.10.02)
- 聖遺物入れ、無事に発見される(2018.04.24)
- ブルターニュのかけがえのない宝、盗難にあう(2018.04.15)
- Exposition « Parlons du breton !» 展示会 ブレイス語を話そう(2018.03.12)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント