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2010.07.25

旅立ちの朝 結ばれた絆

Sarahmer

  大辞泉によると絆とは人と人との断つことのできないつながり。離れがたい結びつきのこと。縁とは《(梵)pratyayaの訳》仏語。結果を生じる直接的な原因に対して、間接的な原因。原因を助成して結果を生じさせる条件や事情。「前世からの縁」、そのようになるめぐりあわせを指す。

  昨日の朝、これまでに何度か紹介したSarah サラさんが日本を離れブルターニュに帰国した。本人は「朝早いから来なくていい」と言っていたのだが、朝6時すぎに空港行きのバス乗り場まで見送りに行った。もしかすると何人か来ているかなとの予想に反して狭いバス乗り場には50人くらいがひしめきあっていた。彼女は椅子の上にあがって英語であいさつを始めたのだが、その瞳には涙が浮かんでいた。仰ぎ見る人々もしきりと涙をぬぐっている。

  私と彼女の間にはブルターニュという共通のつながりがある。ブルターニュという同じ大地に暮らし、ブルターニュの風を懐かしく感じるという親近感だ。でも他の人にとってはそんなことは関係ないことだ。ここに集まった何十人もの人たちはSarah サラさん本人に惹きつけられ、離れがたい思いを抱いてこんなに朝早くからかけつけてきたのだ。

  短いあいさつを終えると、彼女はひとりひとりと抱き合ってありがとうと言いながらバスに乗り込んだ。誰もがバスに向かってちぎれるほど手を振る。バスの乗客たちはすっかりその雰囲気にのまれて、じっと私たちを見つめあきれたような表情をしていた。

  いつか彼女にどうして日本に来たのかとたずねたことがあった。すると「日本に特に興味はなく、アジアで暮らしてみたかった」という答えだった。それがわずか3年で日本を理解し、これだけの人たちの心にしっかりと根をおろしてしまったのだ。バスが見えなくなると「行ってしまった」とか「もっと話がしたかった」といったつぶやきがもれた。

  彼女はちょうどパリについている時間だ。生まれ育ったブルターニュには明日戻るが、わずか1週間後にはノルウェー北部で新たな暮らしが始まる。2年間大学院で学ぶためだ。数日前我が家で朝食を食べた彼女は「これからも連絡はとりあってノルウェーかブルターニュで逢いましょう」と言い残して旅立った。彼女が始めたビーチクリーニングはこれからも続けてゆくし、彼女が残してくれた絆からきっと何かが生まれてゆくことだろう。ありがとう。サラ。


  鳴門 Beach cleaning
 Nettoyage des plages ビーチ・クリーニング

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コメント

はじめまして
フランス旅の初心者です。
ずいぶん前になりますが、2004.6.28と2005.1.19に
このブログに投稿しているAkikoさんの「++d'expiration++」というブログに掲載されていた
情報で問い合わせたいことがあります。
現在のAkikoさんのブログなど、もしわかれば教えて下さい。よろしくお願いします。

投稿: ちっち | 2010.08.10 23:55

こんにちは

お役にたたず申し訳ないのですが、ご質問については何もわかりません。

投稿: 市絛 三紗 | 2010.08.11 09:14

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