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2010年10月の記事

2010.10.29

BBC地球伝説 歴史シリーズ

  BS朝日、午後8時から「BBC地球伝説」という番組がある。先週たまたま見たのが「イギリス・華麗なる芸術の旅」の第一話の最後のほうだった。ちょうどノルマンディーにあるバイユーで保管されているLa Tapisserie de Bayeux タペストリーの説明をしているところだった。1066年のノルマンディ公Guillaume ギヨームとイングランド王Harold ハロルドによる決戦の様子が刺繍され、ユネスコの世界遺産にもなっている逸品である。

  私は現地で実物を3度見たがまだ鮮やかな色彩が残っていて当時の風俗がわかる貴重なものだ。Musée de la Tapisserie de Bayeuxの内部はこの貴重な歴史遺産を守るため照明がおとされ薄暗くなっている。それから中世から現代までの7回シリーズはどれもおもしろかった。

  昨晩は「ジュリアス・シーザー ガリア戦記をめぐる旅」で、ウェルキンゲトリクスとのガリアでの攻防が非常によく描かれていた。ガリア軍は焦土作戦でカエサルひきいるローマ軍の食糧を断ち、じわじわと追い込んでゆく作戦だったのだが、最後の戦いとなったアレシアでは立場が逆転し、決戦に敗れたウェルキンゲトリクスは捕虜としてローマに連行されてゆく。

  自らの暮らす大地に火を放ち敵を翻弄するその姿にふとブルターニュで見たドキュメンタリー映画を思いだした。Plogoff, des pierres contre des fusils プロゴフ、銃には石をだ。祖国や故郷を守るために最後まで戦い抜く、そのひたむきで熱き心は現代にも生き続けているのだと。


    < 関連エントリー >

  カエサルのガリア戦記

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2010.10.28

ケルトの歴史と生命観~深きヨーロッパの遺産~

  朝友人から電話がかかってきた。「鶴岡真弓さんがケルトのことを話しているから、すぐにラジオを聴いて」と。私はふだんラジオを聴かないので、家じゅう探してラジオをつけるともう番組が終わる寸前だった。

  NHKラジオ第2 文化番組のカルチャーラジオ、毎週水曜日の「芸術その魅力」である。9月から12月までやっている番組は「ケルトの歴史と生命観~深きヨーロッパの遺産~」というタイトル。思わず身震いしてしまいそうではないか。もうすでに5回放送済みなのだが、幸運にも第6回が11月3日「ケルト神話伝説③ブルターニュほか~ケルトの自然観」である。

  いったいどのような内容なのか想像するだけでわくわくしてくる。持つべきものは友人だとつくづく感じた。わざわざ連絡してくれてありがとう!


ケルトの歴史と生命観~深きヨーロッパの遺産~ケルトの歴史と生命観~深きヨーロッパの遺産~
講師:鶴岡 真弓(多摩美術大学教授)

世界の人々に知られる季節祭「ハロウィーン」や「メーデー(五月祭)」は、ヨーロッパの基層文化、ケルトの自然信仰や死生観の遺産です。おなじみの「アーサー王伝説」の聖杯、「ケルズの書」のケルト文様美術、大陸の遺跡などのほか、古代ローマとガリアの関係、小泉八雲の霊魂観なども取り上げて、現代まで力強く生き残ってきたケルトの神話伝説・美術考古を訪ね、ヨーロッパ文明の「深き遺産」の2700年を探っていきます。わが国では一般に余り知られていないフランスの古代ガリア文明や近代文学への影響などについても紹介していきます。


  この放送、直接聞くことができなかったので、予約録音していました。ところが、受信状況が悪く、雑音しかはいっていませんでした。懸命に耳をすませても聞きとれませんでした。悲しいです・・・

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2010.10.20

Plante huître 牡蠣の味がする植物

  NHK“愛と胃袋”フランス 森絵都のブルターニュの中で牡蠣の味がする植物があると知った。調べてみるとフランスではそのものずばり"Plante huître"と呼ばれているLa mertensie maritime (学名:Mertensia maritima)だ。

  とても綺麗な青い花が咲くようだ。少し青みがかったこの葉っぱはブルターニュの海岸で見かけたことがあるように思うが花が咲いているのは記憶にない。Mertensia maritimaの写真はこちら

  フランス料理ではしばしば魚料理の付け合わせとして利用されているという。生で食べたり、ゆでたり、また酢につけこんで用いることもあるらしい。日本の園芸店で見かけるハーブ、ルリジサ、La bourrache officinale (学名:Borago officinalis 、英語名:ボリジ)は一般的にキュウリの味がすると言われているがTokyoBay通信のハーブ畑でワークショップでは「このハーブ、食べると牡蠣の味がします。ミルキーでちょっと潮っぽい香りが口中に広がります。すっごく不思議」と紹介されていた。

  牡蠣についてネットで検索しているとフランスの牡蠣が壊滅的な状況で価格も急騰していることがわかった。もう少し調査してからこのことは書きたいと思う。


    追加エントリー

  フランスの牡蠣が大量死滅 日本産稚貝の緊急輸入 

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ガレットクレープのお店 ポルトボヌール

  先月オープンしたクレープリーのご案内です。ちゃんとブルターニュで本格的にクレープの焼き方を学んだそうですから、皆さんごひいきに!東京ではここ数年クレープリーが増えていますが、地方ではガレットを食べられるところは少ないです。こうなったら畑にソバを植えて自分で焼こうかなどと考えているところです。ちょっと飛躍しすぎですが・・・

"Porte Bonheur "ポルトボヌール
フランスブルターニュ地方の伝統料理ガレットクレープのお店

〒158-0083
東京都世田谷区奥沢6丁目22-10
ハルシエール自由が丘1F

Open 11:30~22:00( L . O . 21:00 )
月曜定休

TEL 03-3702-0490


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2010.10.15

アイリッシュ・ハープの宇宙 ハンドリオン・コンサート


  北島町にある創生ホールで毎年秋に開催しているアイルランド音楽の演奏会。第14回目となる北島トラディショナル・ナイトVOL.14は「アイリッシュ・ハープの宇宙 ハンドリオン・コンサート」です。アイリッシュ・ハープの生演奏はなかなか聞けませんのでお誘い合わせの上ご参加ください。


日 時:10月17日(日) 14時30分から
会 場: 3階多目的ホール
入場料:前売/大学・一般1500円、小・中・高校生1000円(当日各500円増)※小学生未満入場不可

出 演:ハンドリオン
坂上真清〔アイリッシュ・ハープ〕、大久保真奈〔フィドル〕、藤野由佳〔ボタン・アコーディオン〕

主 催:北島トラディショナル・ナイト実行委員会
共 催:北島町創世ホール(TEL.088-698-1100)

Handdlion

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2010.10.12

“愛と胃袋”フランス 森絵都のブルターニュ

NHK BShi プレミアム8で今晩午後8:00~9:30、“愛と胃袋”フランス 森絵都のブルターニュがあります。

直木賞作家・森絵都がフランス・ブルターニュを旅する。海の幸・山の幸に舌鼓をうち、生産農家を訪ね、出会った人々と料理をもとにした小説を執筆。番組内でドラマ化する。

直木賞作家・森絵都が、フランスの北西部ブルターニュ地方を旅する。現地の食材を使って大人気のシェフの案内で、農業や漁業にたずさわる人々を取材し、スローフードを味わう。旅での出会いをもとに、愛と料理にまつわる小説を執筆する。旅のもようをドキュメントするとともに、書き下ろし小説を、森が訪ねた現地でフランスの俳優を使ってドラマ化する。

  この情報を教えてくれたのはクリケットさんです。少しだけ補足すると下に出てくるシェフとはミュシュランガイドで2つ星を獲得しているPatrick Jeffroy パトリック・ジェフロワさんです。お見逃しなく!

ケルト文化の遺跡が残り、独自の言語も伝承されるフランス北西部のブルターニュ地方では、他のフランスとは一風違った食文化が伝わる。森絵都がまず訪ねたのは「地の果て」を意味する“フィニステール”県のカランテックという港町。この町で人気を博すシェフの案内で、イチゴ農家やアーティチョーク畑を訪ねたり、極上の牡蠣を採りに海へとでかける。 バター農家では、バター作りを体験するほか、ジャガイモのミルク粥など、決して豊かではなかったこの地方の農民の伝統食を味わい、おばあちゃんが焼くクレープを頂く。旅の途中、現地の言葉で「ブレノワール 黒い麦」と呼ばれるそば畑に遭遇。ブルターニュの名産であるそば粉のクレープ(ガレット)を味わうばかりではなく、森が出会ったのは、そばから意外な飲み物を作る男だった。そして最後にたどり着いたのはランデヴァンという小さな村。パリでのキャリアを捨て移住、古城の使用人小屋を改築し、家庭的なターブルドット(食事つきの宿)を始めたシェフと出会う。美しく厳しい自然の中で暮らすブルターニュの人々と多くの食と出会った森が描く小説世界とは?


  Plante huître 牡蠣の味がする植物


  <追加情報>

  この旅で書かれた作品が出版されています。
  

4人の女性作家が、それぞれヨーロッパのスローフードやソウルフードを求めて旅をし、その土地を舞台に書かれる短編小説アンソロジー。その小説は、ドラマ化され、番組に挿入される。井上荒野はピエモンテ州(イタリア)、江國香織はアレンテージョ地方(ポルトガル)、角田光代はバスク地方(スペイン)、森絵都はブルターニュ地方(フランス)

  チーズと塩と豆と

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2010.10.08

かけがえのない唯一無二の人

  地球上には68億人が住んでいる。その中でいったいどれくらいの人とめぐり合うことができるだろうか。あなたにとってかけがえのない人はいったい何人いるだろうか。

  私には人生の師と呼べる人が2人いる。ひとりは田辺保さん。フランス文学に精通し、パスカルをはじめシモーヌ・ヴェイユなど多くの著書があるが2年前に亡くなった。もうひとりは司法書士の姫野雅義さん。「第十堰住民投票の会」の元代表世話人で吉野川第十堰の可動堰化計画を巡る市民運動をささえてきた人だ。2人に共通するのは穏やかな物腰、明晰な頭脳、信念をつらぬくゆるぎない意志、そして他者に対するかぎりない優しさだろう。私がフランスにいる時も手紙やメールで2人からどれだけ励まされたかわからない。

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