44年前のブルターニュ
ブルターニュについて出版されている文献はごくわずかだ。最近「素顔のヨーロッパ」 (朝日選書)という本を読んだ。これは京都大学ヨーロッパ学術調査隊が1967年に現地滞在した際のエッセイ集である。
この中にブルターニュについての記述がたくさん盛り込まれていて正直驚いた。ブルターニュで調査を行ったのは桑原武夫さんと多田道太郎さん、杉本秀太郎さんの三人。44年前と今とを比較すると、変わらないこと、また大幅に変わったことがあり、非常に興味深かった。
変わらないこととしては、この時代からすでにコワフがすたれつつあったこと。アルコール中毒が蔓延していたこと。そしてブルトン人であることへの強い誇りを抱いていることなどだ。変わったこととしては集約農業を推進して畑を区切っていた土手をなくしてしまったこと。それが皮肉にも今では洪水の原因のひとつにあげられている。
この当時、ヨーロッパ旅行はまだ一般的ではなかったはずだ。日本の方が洗濯機が多いことや、フランスよりスペインの方が蛍光灯の普及がすすんでいるといった内容に、読者は目を輝かせたに違いない。今読んでもおもしろいので一読を!
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コメント
こんにちは
ブログの更新を待っていました。
海外のお話には関心が大の私ですもん。
ココログのお庭へは訪ねていますが・・・
私は1ヶ月植えつづけたら、突然枯れていました。
時々植えかえないとダメなんですね。
また来ます。
投稿: せせらぎ | 2011.05.12 15:10
こんばんは
ブルターニュのことがまとまってこのように活字になっているのをこれまで知りませんでした。きっとほかにも図書館の隅にうずもれているのでしょうね。
やっとバラが本格的に咲き始めたのですがあいにくの雨。でも台風でなくてよかったです。せっかくのバラが痛んでしまいますから。
投稿: 市絛三紗 | 2011.05.12 20:48
おはよ〜
ばらの登場を待ちますよ〜
投稿: せせらぎ | 2011.05.13 08:18
やっと大好きなバラのこと、書きました。これからジャムにして毎朝パンにぬります!
投稿: 市絛三紗 | 2011.05.15 18:50