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2015年8月の記事

2015.08.10

Beauties 美しい映画のオンライン配信はじまる

  「選びぬかれた美しい映画」のオンライン配信サイト、Beauties ビューティーズが8月5日にサービスを開始した。劇場公開後DVD化されていない映画ばかりなので見逃した人にはおすすめだ。映画1本350円で2日間10回までモバイルやPCで再生できる。モバイルのテレビ接続も可能だ。初回のテーマは「フレンチ・フィーメイル・ニューウェーブ」でフランス人女性監督による3作品が選ばれた。

  そのうちのLE SKYLAB スカイラブの舞台はブルターニュ。1979年7月のある週末、Saint-Malo サン・マロ近くの一軒の家に祖母の誕生日パーティーが行われている。久しぶりに集まった家族の会話からフランスの生活が生き生きと描かれている。

LE SKYLAB

監督・出演:ジュリー・デルピー『トリコロール/ 白の愛』
出演:エマニュエル・リヴァ、ベルナデット・ラフォン
2011年/フランス/113分

1979年のブルターニュ地方を舞台にしたちょっとおかしな大家族の物語。 人工衛星「スカイラブ」墜落のニュースが流れるなか、祖母の誕生日に集った個性豊かな親戚たちの繰り広げる人生模様が、11歳の少女アルベルティーヌの視点を通して描かれる。

監督は、ゴダール、カラックスに愛され、いまや国際派女優として活躍するジュリー・デルピー。『パリ、恋人たちの2日間』(2007年)など映画監督としても活躍する彼女が手がけた本作は、恋愛、政治、映画、音楽、そしてセックスの話までとめどなく続く大人たちの自由闊達なおしゃべりが全篇を彩り、見る者を笑いと歓びに浸らせてくれる。アルジェリア帰還兵やベトナム戦争といった70年代の政情不安も巧みに取り込みながらあどけない少女の淡い初恋ドラマをも描き出す、ジュリー・デルピーの監督としての手腕が存分に発揮された一本。

  Beauties ビューティーズ 公式サイト


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2015.08.07

Fest-noz chez Nolwenn ミュージックビデオ

  先月20日に公開されたミュージックビデオ« Fest-noz chez Nolwenn »を紹介します。空港に降り立ったのはアジアからやってきた2人の旅行者。さっそくカメラを取り出し写真を撮りながら待っていた車に乗り込みます。車を運転している女性はビグデンの特徴的な高いコワフを身につけていますね。普通の車ではコワフが邪魔で運転できないのですがサンルーフを開けば大丈夫です。ビデオをよく見ていると、車の屋根の上にコワフがはみ出している場面がありますよ。

  旅行者は車内からブルターニュならではののどかな景色を楽しみ、夜になると霧のかかるブロセリアンドの森へ到着します。真っ暗な夜道を進んでゆくと、野外でFest-noz フェス・ノズ、ブルターニュのダンスパーティーが行われていました。

  男性が身につけているのは数世紀前のブルターニュの民族衣装や中世の騎士団風です。レコードプレイヤーの上ではレコードの代わりにクレープが回っていて笑ってしまいます。それからにぎやかなFest-noz フェス・ノズが続きますが、踊り疲れてついうとうと夢の世界へ。しかし途中で起こされ、ブルターニュでの長い一日が終わります。

  ユーモアたっぷりのこのビデオ、公開から10日で4万回再生され話題となっています。あなたもブルターニュで不思議な体験をしてみませんか。


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2015.08.04

L'inhumation de Louise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人の埋葬

  レンヌで見つかった17世紀の遺体はLouise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人と推測されていた。このニュースが話題になると、その子孫が「最終的にどこに再埋葬すべきか。Tonquédec トンケデックに埋葬してはどうか」という案をなげかけた。

  なぜならLouise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人の兄弟が1636年にChâteau de Tonquédec トンケデック城を購入したからだ。レンヌから北北西160kmに位置するこの城は、ブログにも登場したことがある。トンケデック城を望むというエントリーだが、新しいホームページによると最近は中世のイベントなども開催されていてにぎわっているようだ。

  Château de Tonquédec トンケデック城のホームページ

  さて話を元にもどそう。子孫はTonquédec トンケデックのコミューンの教会地下墓地に多くの祖先たちが埋葬されていることを指摘し提案を受け入れてくれるよう依頼した。町長は受け入れに応じる姿勢を示したが知事がそれに難色を示した。そこで教会外部の墓地に埋葬して欲しいというと、数年前に墓地が修復されたなどの理由で断られた。

  Quatre siècle après, Louise de Quengo inhumée à Tonquédec ? le trégor

  そして新たな登場人物もあらわれた。フランス映画に贈られるセザール賞で、2013年の助演男優賞を獲得したGuillaume de Tonquédec ギヨーム・ド・トンケデック。彼も約80人いる子孫のひとりだったのだ。下の記事には父親のPatrick de Quengo de TonquédecとGuillaume de Tonquédecの写真も載っている。
Histoire. Louise de Quengo resurgit du passé de la famille de Tonquédec Ouest France

  Louise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人の祖父はレンヌの旧高等法院と関係が深く、祖母の家系はレンヌ在住であったというから、彼女が最後の日々を過ごしたレンヌに埋葬するのが自然であろう。フランスは基本的に火葬しないので墓地は常に不足しており、誰でも受け入れるわけにもいかないのだ。静かに眠れる終の棲家探しは容易ではなく、死後350年たったこの論議、まだしばらくは続きそうだ。

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2015.08.02

JEAN PAUL GAULTIER 2015-16 ジャン・ポール・ゴルチエ 秋冬オートクチュールコレクション

  「ジャン・ポール・ゴルチエ」の2015/16、秋冬オートクチュールコレクションのテーマはずばり「Bretagne ブルターニュ」。特にブルターニュの西部、ビグデンやポン=タヴァンなどからイメージをふくらました作品が次々と登場する。

  動画ではジャン・ポール・ゴルチエ自身がインタビューにこたえ、「ブルターニュの海や風、海草などありとあらゆる愛すべきブルターニュをコレクションに盛り込んだ」と語っている。ビグデンの刺繍やコワフとマリンボーダーの組み合わせも新鮮だ。

  このブログを読んでくれている方々にはもうおなじみのビグデンの刺繍やコワフとマリンボーダーの組み合わせも新鮮だ。会場ではクレープが観客にふるまわれ、ブルターニュの音楽が演出に取り入れられていた。

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2015.08.01

L’exceptionnelle sépulture de Louise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人の特別な墓

  シャンパーニュ・アルデンヌ地方でケルトに関する埋蔵品が次々と発見されていることをUn prince celte et son char enterrés 埋葬されたケルトの有力者と戦車で紹介した。

  レンヌでもPlace Saint-Germain サン・ジェルマン広場の地下3メートルの地層からVestiges de la ville médiévale 中世の遺跡が見つかったことがニュースになった。

  AFPで報道されていたのがレンヌで発掘された17世紀の貴婦人の遺体である。フランス語で検索してみると、かつてのCouvent des Jacobins ジャコバン修道院はメトロの駅 Sainte Anneのすぐそばだ。


  L'exceptionnelle sépulture de Louise de Quengo dame du XVIIe siècle, Inrap (国立予防考古学研究所)

  2011年から2013年にかけて発掘が行われ、鉛製の棺4個と墓800基が発見されたが、完全な状態で保存されていたのは1体のみでほかの墓には骨しかはいっていなかった。遺体は1656年に亡くなったLouise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人と推測されているが、夫が亡くなった1649年以降は修道院で過ごしていた。なぜこのように具体的な名前や年号までが明らかになったかというと、心臓をいれるハート型の鉛ケースの外側にそれらが記述されていたからだ。

  婦人が身に着けていたのはケープ、ウールの修道衣、コルク底の靴で、右腕には「スカプラリオ」と呼ばれる布がかけられ、手には十字架が握られていた。また顔には、埋葬布が掛けられ、ボンネット(帽子)やコワフが置かれていた。

  このCouvent des Jacobins ジャコバン修道院の発掘を記録したビデオがあるが、これが素晴らしいのでぜひ見て欲しい。

Le couvent des Jacobins dans l'oeil d'un drone from Rennes, Ville et Métropole on Vimeo.

Survol du chantier filmé par un drone: le couvent des Jacobins, futur Centre des congrès de Rennes, comme vous ne l'avez jamais vu!


  Construction du Centre des Congrès de Rennes Métropole

  実はこのニュース、最近になって意外な情報があきらかになった。その内容については次回のエントリーで述べたいと思う。

  <追加エントリー>

  L'inhumation de Louise de Quengo ルイーズ・ド・ケンゴ夫人の埋葬
  

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